今月のニュースで旧ソ連のグルジアの国名が日本語でも正式にジョージアになると報じられた。日本語では外国名は基本的に現地音を採用していることから、グルジアについてはロシア語由来名で呼んでいたが、現地の反ロシア感情からグルジアではなく英語読みのジョージアと呼んでほしいという要請を受けてのことである。なぜ英語の呼び方なのかとか細かい議論は全く抜きにして、グルジア、ジョージアと聞いて思うのは、国名の日本語カタカナ名と英語発音の違いである。国名の英語名リストや、間違いやすい国名リストなどはネット上にいろいろあり、そういうのを作れば参考にはなるだろうが、この記事はこの地名はこう呼ぶんだよね、そうなんだよね、という英語学習者のひとりごと記事である。
ヨルダン Jordan [ジョーダン]
(かぎ括弧内は英語音に近いカタカナ表記)
この2国はいつもセットで思い出される。日本語のカタカナ国名と英語の読み方が異なる国の代表のように思っていた。グルジアはやがてジョージアになることになったのであるが。もっとも、カタカナと英語名が乖離している国は他にもいろいろある。
イギリス、ドイツ、ギリシア、トルコ、エジプト (英語略)
これらの国のカタカナ名と英語の呼び方は相当違う、あるいは全く異なる。しかし英語名は学校でも習い見聞きすることも多く、よく知られているところだ。
はちょっと微妙かもしれないが、観光地としてもポピュラーで会話で使うこともしばしばあるのではないか。グルジアとヨルダンがカタカナ名と英語名の違う国の代表格のように思われたのは、学校で習うわけでもなく自分が口にすることも少ないが、ニュースではよく聞くということから来るのだろう。さらに語頭の子音がカタカナと英語では異なるし、グルジア [ジョージア] では母音も異なる、その衝撃がありそうだ。他にはないか。
ビルマ Burma [バーマ]
ウクライナ Ukraine [ユクレイン]
どちらもニュースでよく聞く。前者はカタカナとは母音の違いで新鮮に聞こえる。後者は微妙にいろいろ異なっている。あと1つ、語頭の子音と母音の違いといえば、この国名はどうだろうか。
キプロス Cyprus [サイプラス]
ニュースに登場することは少なくマイナーな国になってしまうだろうか。ただ私は旅行で訪れたことがあり、私には馴染みのある国である。
他に間違いやすい国名として取り上げたいのは以下である。
スイス Switzerland [スイツァランド]
アルゼンチン Argentina [アージェンティーナ]
Thai、Swiss は形容詞で、国名の名詞は -land がつく。スイスはスイスランドではなく Switzerland [スイツァランド] である。アルゼンチンの場合 Argentine は形容詞で国名は Argentina。Evita の Don't cry for me Argentina で忘れない。ただし正式国名は The Argentine republic だそうだ。
国の形容詞(Japan に対する Japanese) にまで話を拡げるときりがない。Peru は Peruvian であり、Ireland は Irish であるが Iceland は Icelandic。これはまとめて覚えても覚えきれるものでもなく、使うその時々で慣れていくのがいいのではないかと思う。
以上は国名について。都市名などでもカタカナと英語の違いでよく耳にするものはあるが、長くなったのでまた改めて書こう。