奴が帰ってきた。とんでもない進化を遂げて。もう誰も奴を倒せない…
昨年末から囲碁界を騒がせていた謎のスーパー囲碁モンスターの正体が、改良版AlphaGoだと明かされた。
以下、備忘録用のリンクなど。
昨年11月末、ネット囲碁サイト「KGS」に「God Moves」なるプレーヤーが現れ、KGS囲碁AIであるZenを破り、その後年末にかけてネット囲碁サイト「野狐囲碁」「東洋囲碁」に「刑天」あるいは 「Master」というの名のプレーヤーが登場、囲碁棋士ランキング現在世界1位の中国・柯潔九段をはじめ、世界のトッププロを連破した。Zenとの1局では初手を天元に打ち勝利している。日本のトップ棋士である井山六冠も1月2日にMasterと対戦し、敗れた。謎のスーパー囲碁モンスターはプロトップ棋士相手に60連勝を記録した。
日本時間1月5日未明、これらスーパーモンスターの正体は改良版AlphaGoであることが、AlphaGo開発者であるGoogle DeepMind社CEOのDemis Hassabis氏により明かされた。
(抄訳) AlphaGo改良に忙しかったが、改良版プロトタイプの動作テストのため、この数日間非公式戦を行った。結果と、AlphaGoの斬新な着手から我々と囲碁界が学ぶことができる内容に、とても喜んでいる。非公式戦は終了。AlphaGoと対戦した中国・古力九段は「人とAIは協力して囲碁のより深い秘密を近く解き明かすだろう」と述べている。年内に公式戦を開催し、彼の言う相互理解精神のもと囲碁の深遠な秘密をより研究したい。
昨年1月、GoogleはAlphaGoがプロ棋士との対戦に勝利したことを明らかにし、AIの概要を記した論文がNatureに掲載された。
昨年3月、AlphaGoは世界トップ棋士の1人である韓国イ・セドル九段と対戦、4勝1敗の結果で世界にその実力を知らしめた。
あれから1年も経たぬ間に、奴はとんでもない進化を遂げていた。。AIの発展という点で、また囲碁にはまだ勝利の着手が隠されていたという点で、とても興味深い出来事である。