独男の雑記帳

60代コミュ障独身男(結婚歴なし)の存在していた記録

NHK囲碁トーナメント 2018.Apr.2 治勲先生お茶再び

2018年度第66回NHK杯囲碁トーナメントが始まった。1回戦第1局は、王銘琬九段vs趙治勲名誉名人、解説は井山裕太NHK杯(&7冠&国民栄誉賞受賞者)という豪華顔ぶれだ。

治勲先生といえば、碁の内容に加え、その個性ある発言や振る舞いで人気が高い。以前にちょっとだけ紹介した。

hidsgo.hatenablog.com

この記事で扱った 2015年1月18日放送の対局では、対局者である治勲先生が読み上げ係の奥田あや三段のお茶を奪って飲んでしまうという、その後治勲伝説の1つに加えられ語り継がれることになる「お茶事件」が起きたのだった。

 

それから3年、2018年度NHK杯は再び治勲先生のお茶で幕を開けたようだ。 

対局の始め、左が黒番王銘琬九段、右が白番趙治勲名誉名人、読み上げ係は金子真希初段、時計係は大西研也三段。対局前の様子。各人の手元に湯呑みが置かれている。

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対局者と奥の2人とは、湯呑みの柄が異なることに注意しよう。 やはり大先生方は良い湯呑みを使っているのだろうか…

 

上の画像の右側、治勲先生と大西三段の湯呑みをアップする。治勲先生の湯呑みのはシンプルな模様である。

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対局中、お茶を飲む治勲先生。

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お茶を飲む。

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対局は激しい攻防が続いたが、コウ争いで王九段がまずいコウダテを打ち、解説の井山7冠によれば「投了やむなし」という場面。

王九段が「あーまずかったなあ」という表情で茫然としている間、治勲先生は腕を遠くに伸ばした。手元の自分のお茶を飲むためにこんなに前かがみになることはない。これは…

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湯呑みのデザインに注目あれ。これは大西三段の湯呑みの柄である。

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対局は王九段が投了、治勲先生の中押し勝ちとなった。放送時間が少し余り、検討の時間に。その冒頭、井山NHK杯と聞き手の長嶋梢恵二段が着席したところ。

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おわかり頂けるだろうか、大西三段の前に湯呑みがない。治勲先生の腕の下のすき間から見えるのは、対局前に大西三段の前に置いてあった柄の湯呑みだ。

 拡大図。お茶奪取確定。

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以上、2018年度NHK杯最初の対局で、治勲名誉名人はまた他の人のお茶をお飲みになったようである。

 

ところで、治勲先生の「お茶事件」について、youtubeにこんな動画がうpされている。「お茶事件」についてのファンからの質問。吉原由香里六段とAlphaGoの対局を解説をしていたときの映像らしい。

youtu.be

この中で治勲先生は、NHKはお茶を1杯しか出さないとおっしゃっている。囲碁を打つときはすごくのどが渇く、でもNHKは1杯しか出さない、だから他の人のお茶を飲むのは生活の知恵なんだと。本当だったら、早碁とはいえ湯呑み1杯で対局を乗り切るのはおつらいでしょう。ご同情申し上げます。でもまあこれはネタでしょうね。由香里先生も「お茶を替えてもらった覚えがある」とおっしゃってるし、私もお茶のおかわりの場面をNHK杯で見た気がする。対局に集中し、お茶のおかわりまで気を回していられない、というのが本当のところではないでしょうか。おもしろいです、治勲先生。