London、誰もが知っているイギリスの首都。日本語では「ロンドン」と表記する。そのため英会話でも「ロンドン」と発音する人は多いと思う。少し発音に気をつける人は最初のLがRにならないよう、舌を前歯の後ろにしっかりつけてLの音を出すかもしれない。
しかし英語で London の発音は「ロンドン」ではない。発音記号はこうなっている。
/ˈlʌndən/
発音記号 /ʌ/ はあまり大きく口を開けない「ア」で日本語の「あ」と似ている。 簡単な単語では cup の u の音で、cup はカタカナなら「カップ」、つまり「ア」で表記される。それに従えば London はカタカナでは「ランドン」になる。
2音節目の /ə/ はシュワ。手話でもウルトラマンでも元カルフォルニア州知事でもなくて、いわゆる曖昧母音。力を抜いて小さく口を開けて出す音で「ア」でも「ウ」でも「オ」でもない。その感じを出すために「ゥ」と表記することにする。
つまり London の発音をあえてカタカナで表記するなら「ランドゥン」となる。
I love London.
赤字は同じ /ʌ/ の音。「アイ ラヴ ランドゥン」。
綴りが「o」で発音が /ʌ/ になる単語はいろいろある。Love 「ラヴ」のようにカタカナで「ア」が当てられてる場合はいいが、「オ」が当てられてる場合は注意したい。
以下の語の赤字の「o」は、日本語では「オ」だが、英語では /ʌ/ の発音。
front, onion, oven, ton
したがって下の文の赤字はすべて同じ音。
My son in London loves tons of onions.
綴りと読みの不一致ということもあるが、日本語で使われている音と英語の音が異なる場合に、混同しないよう注意したい。