独男の雑記帳

60代コミュ障独身男(結婚歴なし)の存在していた記録

メアリー・サマヴィル ~ 今日の Google Doodle

今日 (2020年2月2日) の Google  ロゴ (Google Doodle) はメアリー・サマヴィル (Mary Somerville) だった。

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いつものように Google ロゴをクリックし、名前を見る。メアリー・サマヴィル 。誰かわからない。ざっと検索して19世紀イギリスの女性科学者とわかる。もしかしてと思ったが、やはりそうだった。オックスフォード大学に以前は女子のみだったサマヴィル・カレッジ (Somerville College) というカレッジがあるが、その名前の由来となった人物だ。2017年からはスコットランド王立銀行が発行する10ポンド札の肖像となっている。

Wikiなどによれば、彼女は若いときに数学、天文学をほぼ独学で身につけている。天王星に摂動を与える惑星の存在を予測し、それが海王星の発見につながっている。

1780年12月26日スコットランド生まれ、1872年11月29日没 (91歳)。Google ロゴはよく誕生日や没日を記念して掲載されるが、今日がメアリー・サマヴィルなのは、1826年2月2日にロンドンの王立協会 (Royal Society) で彼女の物理学の論文が読まれたから 。

www.google.com

王立協会は1660年設立の由緒あるイギリスの自然科学学会。その学術論文誌はフィロソフィカル・トランザクションズ (Philosophical Transactions) で、1665年から刊行されている。メアリー・サマヴィルの1826年の論文は、フィロソフィカル・トランザクションズに女性著者として初めて掲載された論文らしい。

 

その論文 [Somerville, M. (1826) Philos. Trans. 116, 132-139] を以下のリンクから見ることが出来る。

https://doi.org/10.1098/rstl.1826.0014

タイトル、著者、冒頭部分のスクリーンショットを掲げておく (タイトル横の "X" は vol. 116の十番目の論文ということ。)

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"Read Februay 2, 1826." とある。上記リンクの論文誌ページには "Published: 01 January 1826" とあるので、1月1日には論文は掲載されたことになる。Read というがちょっとよくわからない。公式な論文発表日だろうか。

いずれにせよ、1665年から刊行されているフィロソフィカル・トランザクションズに、1826年に初めての女性著者として論文発表。画期的な出来事、今日がメアリー・サマヴィルの Google ロゴなのも納得である。

 

サマヴィル・カレッジ出身者には、インド元首相インディラ・ガンディー、イギリス人女性として自然科学分野のノーベル賞を唯一人受賞しているドロシー・ホジキン、鉄の女マーガレット・サッチャー元首相などの傑出した人物が含まれる。(マーガレット・サッチャーは学生時代は化学専攻でドロシー・ホジキンが指導教官だった。) そんなカレッジに名を冠されているメアリー・サマヴィル。Google ロゴにより知ることが出来て納得したのだった。