独男の雑記帳

60代コミュ障独身男(結婚歴なし)の存在していた記録

2021年びわ湖毎日マラソン鈴木選手2時間4分台

今日のびわ湖毎日マラソンで、鈴木健吾選手が2時間4分56秒の日本新記録で優勝。2時間4分台は日本人初。

www.nikkei.com

 

後半をテレビで観ていたが、全然スピードが落ちず、すごかったね。何が感動するといって、鈴木選手は昨年のびわ湖では先頭集団から途中失速の憂き目に会っている。

2020年の第75回びわ湖毎日マラソン

www.sponichi.co.jp

鈴木は中盤まで先頭集団の前方で引っ張るも、32キロ地点で遅れると、そのまま引き離された。

結局2時間10分37秒で12位。

 

そこから捲土重来、1年後見事リベンジを果たした。

www.sponichi.co.jp

やっぱりこのびわ湖毎日を1年前に走って、悔しさを持って1年間取り組んできたので、その中で故障せずに1年間トレーニングできたのが大きかった

究極を追求するアスリートは本当にすばらしい。 

 

NHK囲碁トーナメント2021年2月21日 ~ 解説ほっしー

先週日曜の第68回NHK杯囲碁トーナメント、

準々決勝第3局  井山裕太NHK杯 vs 余正麒八段。

解説が趙治勲名誉名人だった。治勲先生が登場すると必ず何かが起こる。今回もある意味神回だった。治勲先生が司会の星合志保二段を解説者に仕立てたのだった。

 

今年度のNHK囲碁、コロナ対策として司会の「ほっしー」こと星合志保二段は、最初と最後だけ登場、対局中は解説者が一人で石を並べて解説する形になった。

hidsgo.hatenablog.com

解説者が大盤横で解説している間、星合二段は声だけで質問しながら解説者を手助け(声助け)するわけだが、せめてワイプで出してくれないかと多くのほっしーファン(少なくとも私1名)は思っていた。

ちなみにこのとき星合二段は解説者と別の部屋に居るわけではなく、解説者を映しているカメラの横に立って解説者と向き合う形で話をしているらしい。星合二段が日本棋院の「ポン抜き情報局(第4局)」に先月ゲスト出演したときに話していた。下に動画リンク、その話題のところ(27分15秒くらい)から。

youtu.be

 

さて本局。最初はいつも通り解説者1人が大盤横に立ち解説。ほっしーは天の声係。

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中盤にさしかかったところで石がからみあう難しい戦いになり、両者が考慮時間を使い合う。

治勲先生「考慮時間何秒ですか?」

ほっしー「60秒です」

治勲先生「60秒ですか、じゃちょっとね、ここで60秒ありますんで、星合さんの顔を見たいということで、ちょっと代わりましょうね、バトンタッチ」

とほっしーへ解説役を手渡す。

ほっしー「ちょっと失礼いたします、すごいお久しぶりです、という感じなんですけれども…」と登場。

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対局中に登場するのは、コロナで中断する前の昨年5月以来ということになる。

間違いやすいシショウを最後まで並べつつ

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中央の場面を解説。

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その後考慮時間になると、ときどき解説者ほっしーが登場。これは左下の白ハネツギの意味を説明。

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局面が進行し、右辺の折衝で白が最後の考慮時間に入る。黒はすでに考慮時間を使い切っていたため、本対局最後の考慮時間。すかさず治勲先生が交代を促す。

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解説の星合二段、右辺の状況を説明。

結局合計5回の登場となった。星合さんを見たいという視聴者の願いを、治勲先生が型破りで楽しい計らいでかなえてくれた。

惜しむらくは、今回は対局時間が大変長くなったようで、放送では解説もかなりカットが入っていたらしいことだった。突然解説者が入れ替わっていたり、話がいきなり始まったり、あるいは途中で途切れたりということがところどころ見受けられた。 

それでも司会棋士が解説を任されるという、かつてない設定の記念回となった。

対局は中央の戦いで劣勢になった白が最終的には1目半で勝ち、余正麒八段が 井山裕太NHK杯の連覇を阻んだのだった。

 

アールグレイ Earl Grey 発音

Fancy a cuppa?

紅茶のお時間。ベルガモットの風味が香しいアールグレイティー。私も好きだが、そのアールグレイティーの英語の発音について記しておきたい。なぜなら昔イギリスを旅行した時、アールグレイティーを注文しようとしてなかなか通じなかったから。

 

今日の英語

Earl Grey

ポイントは、アールは弱く低く、グレイを強く高く

アール グ

 

日本語では「アールグレイ」と1語になっていて、発音するときも最初のアーから強く

アールグレイ

のように言うことが多いかと思う。ところがこの言い方では英語として通じにくい。

 

アールグレイ Earl Grey は、グレイ伯爵のこと。アール Earl が伯爵を表す称号で、グレイ Grey が苗字。アールグレイ紅茶は1830年代に英国首相だったチャールズ・グレイ (第2代グレイ伯爵) に由来するが、wikiによるとどのような関係か、はっきりしないらしい。

 

Earl は称号、つまり Mr. などと同じ役割。Mr. Grey「グレイさん」なら Grey という名前に意味があり強調し、Mr. はその前に添えるだけになる。同様に Earl Grey「グレイ伯爵」でも強調するのは Grey という名前。強調するときは音を強く高く発音する。文字の大きさで表せば

アール グ

という具合になる。アールは弱く低く、グレイを強く高く。Grey の出だし G は子音なので実際に強く発音する音 Rey を強調している。

ケンブリッジ辞書の音声発音がわかりやすい。

Earl Grey  /ˌɜːl ˈɡreɪ/

dictionary.cambridge.org

 

人名グレイを際立たせる点が一番のポイント。日本語でよく発音されるようにアールが強いと全体の語の感じが変わってしまい、通じにくいということになる。

 

発音についてその他は細かなこと。

Earl のアーは発音記号なら /ɜː/。これは あいまい母音 schwa (シュワ) /ə/ を長く伸ばしたもので、口を小さく開けて、アでもイでもオでもないぼんやりした音を出して伸ばす。イギリス英語の場合は巻き舌 r の音を入れなくていい。語尾の l は舌を弾かなくていい (「暗い L 」の発音)。アーゥくらいの感じ。Grey は l ではなくて r の音にいちおう気をつけ、つまり舌は浮かせたまま二重母音レィを強く高くしっかり発音。

これらは細かなことで、くどいけれども大切なのは、Grey を強く高く、Earl は軽く添えるということ。

 

というわけで、日本語でアールグレイと1語で言う場合と、英語で Earl Grey を発音する場合の違いでした。

Have a nice cup of tea !

 

education は エジュケィシュン

英単語の中には長い間綴りを間違って覚えているものもあるし、発音を間違って覚えているものもある。教育を意味する education の発音がそうだった。かなり年を取ってから、ある時指摘されて気づかされた。

 

今日の英語

education 教育

 

日本語では「エデュケーション」と記されることが多い。NHK教育(Eテレ)の番組を作っているのは「NHKエデュケーショナル」という会社だ。

www.nhk-ed.co.jp

そして国語辞書には「エデュケーション」が登録されている。

dictionary.goo.ne.jp

 

しかし、education の edu 部分の発音は、「エデュ」ではなく「エジュ」が正しい。

education /ˌedʒʊˈkeɪʃən/
education | Cambridge Dictionary

 

du 部分の発音は /dʒu/。破裂音で有声音の /d/ と摩擦音 /ʒ/ の組み合わせ。イギリス英語でもアメリカ英語でも同じ。この発音は日本語では通常「ジュ」と表記される (*)。

juice「ジュース」の ju 部分と同じ。

juice /dʒuːs/
juice | Cambridge Dictionary

* 厳密には「ジュ」に対応するのは /ʒ/ で 、破裂音を伴う /dʒu/ は「ヂュ」になるのだろうが、日本語では区別なく普通は「ジュ」が使われるようなので

 

ちなみに日本語「デュ」という表記は発音記号/dju/に対応する。例えば「プロデューサー」。

producer /prəˈdjuːsər/
producer | Cambridge Dictionary

 

したがって、educationは「エデュケーション」ではなく「エジュケーション」が正しい。

いや、edu 部分のカタカナ表記を元の英語の音に合わせるなら、後半 cation 部分も改めないといけない。

education /ˌedʒʊˈkeɪʃən/

ca は「ケー」ではなくて二重母音「ケィ」。tion·は /ʃən/、あいまい母音schwaでごく弱く発音され、カタカナでは書けないが、「シュン」としておく。

というわけで、education を敢えてカタカナ表記すれば「エジュケィシュン」となる。

 

では「エデュケーション」という表記は間違いだろうか? そうとも言えない。「エデュケーション」はこの形で通用している日本語ということだ。

英語の音に対応しないカタカナ語は枚挙に暇がない。それを間違いとみなして英語音に合わせようとすると面倒なことになる。

「公園のボートでデートしたあとホテルへ行った」

という文を、

「公園のボゥテゥでディテゥしたあとホゥテォへ行った」

と言わなくてはいけなくなる。語尾の t に対応するカタカナがないのがもどかしい、というより何という例文だ。独身男の願望なのか。

 

大切なのは、カタカナ語に従って英語を発音しないこと。カタカナ語は日本語。日本語の音自体が英語の音と異なっているのはもちろんだが、カタカナ表記が元の英語の音を反映していない場合も多い。

日本語では「エデュケーション」と言われるけれど、英語音に近いカタカナ表記するなら「エジュケィシュン」、発音記号では /ˌedʒʊˈkeɪʃən/。日本語(カタカナ語)との違いを認識しつつ、英語の音は英語の音として正しく発音する、ということが大事ですね。

 

昨年読んだ本 – FACTFULNESS

昨年遅ればせながら「FACTFULNESS」を読んだ。実は昨年読んだ洋書はこれ1冊だけだった。毎年1月に今年は英語のペーパーバックを月1冊読むぞと思い、でも遅読みの私には無理なのであって、それでも何かしら読み進んで年数冊というのが例年のパターンなのだが。やはり昨年はいろいろ具合がよくなかったようだ。いや、出来なかったことを数えるのではなく、1冊読んだ達成感を大切にすべきだ…というグダグダはともかく。

 

洋書を読む動機の大部分は英語の勉強という(つまらない*)私が「FACTFULNESS」について言いたいことは1つ。英語が簡明で読みやすい。難しい単語は少なく洋書としてかなり読みやすい部類になるだろう。どれくらい読みやすいと感じるかはもちろん人によるだろうが、日頃ネットで英語ニュースを読んだり、仕事で英語マニュアルを読んだりする人ならさほど抵抗ない文章と思う。とは言え本は分量があって躊躇する向きもあろうが、朗報あり。「FACTFULNESS」単行本は342ページだが、最後70ページ余は参考文献と索引。ちょっと安心。まあ一気に読まなくても、1章ずつぼちぼち読んで行けばいい。
* 本来は本に書かれている中身を知りたいというのが動機だろうからね

 

読みやすい理由としては、1つには著者がわかりやすく話を進める術に長けているということがある。著者ハンス・ロスリング (Hans Rosling) はスウェーデン人の医者であり学者だが、世界各地で講演を重ね、下でも触れるがTEDで何回もプレゼンしている。プレゼンが上手い。もう1つには、英文ライター/校閲者によるところもあるようだ。謝辞にこのように書かれている。

If you found this book readable, it is thanks to Deborah Crewe. She was brave to take on three authors with way too much material. She listened hard to what we wanted, and then worked patiently and with great skill, speed, and humor, turning our eccentric Swenglish into what you have just read.

謝辞には多少の貢献でも最大限の感謝の言葉を書くものではあるにせよ、デボラさんがわかりやすい英語にしてくれたということはあったようだ。(スウェーデン人の癖のある英語はSwenglishと呼ばれると知った。)

 

英語もわかりやすいが、内容もおもしろく読める。邦訳「ファクトフルネス」が刊行された一昨年から日本でも相当話題になり、今ここで内容を説明するまでもないかもしれないが。私たちの多くが常識と思っている世界観、例えば世界は先進国と開発途上国に2分されていて途上国特にアフリカでは医療も教育も行き届いていないという見方。アフリカで医療に20年取り組んだ著者は公開されているデータをもとに、それが何十年も前の世界であり現在は異なっていることを示す。そしてなぜ私たちは先入観にとらわれるのか、バイアスを避けるにはどうしたよいかを説く。情報にあふれマスメディアが日々センセーショナルなニュースを報道する今の世の中で、惑わされないための指針を与えてくれる。

 

著者ハンス・ロスリングは、とても残念で悲しいことに、「FACTFULNESS」原稿執筆中の2017年に膵臓がんのため逝去している。(本の冒頭の短い著者紹介に記されているが私は気づかず、著者が目前で語りかけるように書かれている本書を楽しく読み終えた後、「あとがき」で彼が病に倒れたことを知ってすごく驚いた)。

 

しかしハンス・ロスリングをTED動画で見ることは出来る。そして本を読んで初めて彼を知ったならば、TED動画は絶対見るべきだ。彼の熱量とユーモアあふれる人となりに触れることが出来るからだ。

2006年の講演。

Hans Rosling: The best stats you've ever seen | TED Talk

この時点の講演ですでに本のエッセンスは語られている。また既にギャップマインダー財団(Gapminder Foundation)を「FACTFULNESS」共著者であるハンスの息子オーラとその妻アンナと共に設立しており、同財団が得意とする(そしてGoogleに買われた)動的かつ視覚的に統計値を示す手法も取り入れられている。

2007年のこちらの講演では、最後にハンスが剣飲み(sword swallowing)の実演をする。

Hans Rosling: New insights on poverty | TED Talk

「FACTFULNESS」本の冒頭でも紹介されている剣飲みだが、seemingly impossible is possible、つまり不可能に見えることも可能であることを実際に示すためにやってのける。講演者が演台でこんなことをしたら驚くよね。

どの講演も秀逸だが例えば2012年のトーク

Hans Rosling: Religions and babies | TED Talk

冒頭で宗教とセックスの話をすると述べ興味を引きつけ、統計データを示して女性1人あたりの子供の数と宗教は関係ないことを示し、人口問題を論じる。

この他の彼のどの講演もアイデアとユーモアにあふれ、彼の情熱が伝わってくる。

www.ted.com

 

ところで本の中でアフリカの貧困地域で見られる体が麻痺するkonzoという病気について触れられている。毒抜きが不十分なキャッサバを食べることが原因らしいが、病気とキャッサバとの関係を見出しkonzoと名付けたのが著者ハンス・ロスリング。というわけで本書を読んで著者の医学への貢献も知ることが出来るが、キャッサバといえばタピオカ。コロナ禍前に日本を席巻したあのタピオカの原料のキャッサバが有毒であることも知ったのだった。大流行したタピオカとベストセラー「FACTFULNESS」はキャッサバで繋がっていた、おもしろい。

 

紙の本で読む派にはペーパーバックも出ている。

 

年末ジャンボ当たった

まあ5万円だけどね。ジャンボ(1等7億)は連番1セット(10枚)とバラ1セット買って、末等のみ(300円x2)。ジャンボミニ(1等3000万)はバラ1セットのみ買ったけれど、なんと5万円が1枚、さらに3000円が1枚当たった。末等と合わせ53300円。トータルで9000円の支出で53900円の当たりとなった。上出来、うれしい。

なんか今年1年の運を使い果たした気がしたが、番号を確かめたのは年が明けてからだが抽選は昨年末だ。昨年末に幸運が訪れて、今年はこれからきっと良くなる!

当たり券を持って宝くじ売り場へ。機械で番号をチェック、5万円。売り場のおばちゃんが「おめでとうございます!!」と笑顔で手をバチバチ叩いてくれた。私も思わずにこにこして「どうも…」と頭を下げた。

5万円ももちろんうれしいが、日数が経って、あの思い切り手を叩いて喜んでくれたおばちゃんが元気を与えてくれているように感じる。いいことがあった人は思い切り祝福しよう。

がんばろう。

 

ラガービールのLagerはラーガ

今日の英単語

lager

ラガービールのラガー。綴りは lager で、日本語では「ラガー」とラ音を短く発音するが、英語では「ラーガ」とラーは長母音になる。

dictionary.cambridge.org

英語としては変わった綴りと発音の関係だが、実はドイツ語。そもそもラガービールとは、下面発酵つまり発酵後に下に沈む酵母を用い、低温で貯蔵して醸造されるビール。貯蔵を意味するドイツ語 Lager がこの製法のビールの総称になっている。なお上面発酵で醸造されるビールは エール (ale) と呼ばれる。

イギリスではエールで多く飲まれるが、ラガーも人気でパブには必ずある。日本で飲む ような喉越しさわやかなラガービールが飲みたかったら、パブのカウンターで "Can I have a pint of lager?" と聞けば、どれがいい? と置いてあるラガービールの名前を言ってくれるだろうから、選んで注文すればいい。

 

Lagerはラーガ、といえばこの曲。

Underworld の "Born Slippy"。1996年の映画 Trainspotting で使われ大ヒットした。(上の動画は2016年のコンサート。) この曲は歌詞を見ないと何を言っているか私にはわからないのだが、曲の後半で Shouting lager, lager, lager, lager と繰り返される部分は一度聞くと頭から離れない…

 

さて lager の発音についての記事を書いたのは、このニュースを見たから。

nlab.itmedia.co.jp

サッポロビールファミリーマートと共同開発した「開拓使麦酒仕立て」というビールの発売を中止。理由はなんと缶ラベルのスペルミスで、ラガーのスペルが正しい「LAGER」ではなくて、「LAGAR」になっていたかららしい。

1月12日発売予定だったから、かなり作られていただろうに。ビールは廃棄? もったいない…。綴りを間違えておかしな意味になってしまったらSNSで笑われて engrish.com (古! でも今もある) に記録されてとなるだろうが、そういうことでもなさそう。訂正シールを貼っておけばとも思うが、大手ビール会社としてはラガーの綴りを誤ったことは耐えられないことなのかもしれない。

 

この機会にラガーの綴りと発音を正しく覚え、(この記事を書くにあたり私がしたように)ラガービールとは何かちょっと調べて、ビールをおいしく楽しみましょう。

 

追記 2021/1/13

一転、発売されるらしい。

www.sapporobeer.jp

よかったよかった。