独男の雑記帳

60代コミュ障独身男(結婚歴なし)の存在していた記録

NHK囲碁トーナメント 2020年12月6日 ~ 天元

第68回NHK杯囲碁トーナメント

3回戦 山下敬吾九段 vs 上野愛咲美女流最強位

 

黒星に続いて2手目白天元

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山下九段は9月13日の伊田篤史八段とのNHK杯2回戦で、2手目白を5の5に置く手を披露した。ダイレクト33などAI囲碁の手が流行る中、自分なりの工夫でおもしろく、ということだったと思う。その対局に続いて今回も何かやるかと期待された中での天元だった。

NHK杯で、いやプロ棋戦で初めて最初の天元を見た。

これで勝ってしまった。黒の上野女流最強位は序盤で劣勢になり、その後猛攻を仕掛けたが山下九段が逃げ切った。おもしろいものだ。

 

ところで上の画面、盤上に「上野 星」「山下 天元」という文字が現れている。これはNHK杯で今回が初めてのことだ。どちらが黒か白かは画面の左と右に名前が書かれているからわかるのに、なぜわざわざこんなことをしたのだろう? 

 

さらに言えば対局前の場面。

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名前の他に「凄腕ハンマー棋士 VS. 平成四天王」というサブタイトルのようなものが。番組中棋士紹介の場面でも、それぞれの対戦者に「凄腕ハンマー棋士」「平成四天王」の文字がつけ加えられていたし、上の碁盤の画面に見られるように、しばらくは画面左上に「凄腕ハンマー棋士 VS. 平成四天王」と出ていた。

「凄腕ハンマー」「平成四天王」は囲碁ファンならよく知っており、実際この言葉は今回の解説者張栩九段が対局前に今回の見どころで述べた言葉だ。

NHKとしてはそんな評判を取り入れておもしろく盛り上げたいのかもしれない。しかし私としては、解説者や聞き手がハンマーは炸裂するかという話で盛り上がるのはいいとして、放送局は余分な茶々は入れず対局を普通に放送してほしいと思う。また安易なレッテル貼りという感じもする。棋士は対局によりさまざまな打ち方をする。実際最近上野さんはそれほどハンマーを振り回さなくなっているという。

レッテル貼りするよりも、対局後必ず数分検討を入れるように編集するとか、聞き手の星合二段が話しているときは星合二段のワイプを入れるとか、他にできることはあるのではなかろうか。