独男の雑記帳

60代コミュ障独身男(結婚歴なし)の存在していた記録

education は エジュケィシュン

英単語の中には長い間綴りを間違って覚えているものもあるし、発音を間違って覚えているものもある。教育を意味する education の発音がそうだった。かなり年を取ってから、ある時指摘されて気づかされた。

 

今日の英語

education 教育

 

日本語では「エデュケーション」と記されることが多い。NHK教育(Eテレ)の番組を作っているのは「NHKエデュケーショナル」という会社だ。

www.nhk-ed.co.jp

そして国語辞書には「エデュケーション」が登録されている。

dictionary.goo.ne.jp

 

しかし、education の edu 部分の発音は、「エデュ」ではなく「エジュ」が正しい。

education /ˌedʒʊˈkeɪʃən/
education | Cambridge Dictionary

 

du 部分の発音は /dʒu/。破裂音で有声音の /d/ と摩擦音 /ʒ/ の組み合わせ。イギリス英語でもアメリカ英語でも同じ。この発音は日本語では通常「ジュ」と表記される (*)。

juice「ジュース」の ju 部分と同じ。

juice /dʒuːs/
juice | Cambridge Dictionary

* 厳密には「ジュ」に対応するのは /ʒ/ で 、破裂音を伴う /dʒu/ は「ヂュ」になるのだろうが、日本語では区別なく普通は「ジュ」が使われるようなので

 

ちなみに日本語「デュ」という表記は発音記号/dju/に対応する。例えば「プロデューサー」。

producer /prəˈdjuːsər/
producer | Cambridge Dictionary

 

したがって、educationは「エデュケーション」ではなく「エジュケーション」が正しい。

いや、edu 部分のカタカナ表記を元の英語の音に合わせるなら、後半 cation 部分も改めないといけない。

education /ˌedʒʊˈkeɪʃən/

ca は「ケー」ではなくて二重母音「ケィ」。tion·は /ʃən/、あいまい母音schwaでごく弱く発音され、カタカナでは書けないが、「シュン」としておく。

というわけで、education を敢えてカタカナ表記すれば「エジュケィシュン」となる。

 

では「エデュケーション」という表記は間違いだろうか? そうとも言えない。「エデュケーション」はこの形で通用している日本語ということだ。

英語の音に対応しないカタカナ語は枚挙に暇がない。それを間違いとみなして英語音に合わせようとすると面倒なことになる。

「公園のボートでデートしたあとホテルへ行った」

という文を、

「公園のボゥテゥでディテゥしたあとホゥテォへ行った」

と言わなくてはいけなくなる。語尾の t に対応するカタカナがないのがもどかしい、というより何という例文だ。独身男の願望なのか。

 

大切なのは、カタカナ語に従って英語を発音しないこと。カタカナ語は日本語。日本語の音自体が英語の音と異なっているのはもちろんだが、カタカナ表記が元の英語の音を反映していない場合も多い。

日本語では「エデュケーション」と言われるけれど、英語音に近いカタカナ表記するなら「エジュケィシュン」、発音記号では /ˌedʒʊˈkeɪʃən/。日本語(カタカナ語)との違いを認識しつつ、英語の音は英語の音として正しく発音する、ということが大事ですね。