独男の雑記帳

60代コミュ障独身男(結婚歴なし)の存在していた記録

911どこに居たか

今日2021年9月11日は、911つまり2001年9月11日のアメリ同時多発テロから20年目だった。

あの日あなたはどこに居ましたか? いろいろな出来事について、近くに友人が居ればこんな話題で時を過ごすことはあるだろう。私には語り合う人がいない。そして最近以前のことを忘れかけているように思う。というわけで今ここに語っておく。それだけの内容。別に訴えたいことがあるわけでも、おもしろい話のオチがあるわけではない。

 

あの頃はロンドン北部のゴールダーズ・グリーン(Golders Green)に住んでいた。地下鉄ノーザンラインで市中心部まですぐに行くことが出来るエリアだが、それほど高くないフラット(アパート)も探せば見つかる住宅地で、住みやすい環境だった。ゴールダーズ・グリーンはユダヤ人居住区として知られ、黒服に黒帽子(*)、あるいはキッパ(Kippah)と呼ばれる頭に乗せる小さな帽子をかぶった人たちをよく見かける。また食べ物屋さんにはコーシャ(Kosher)の表示が出ているところが多い。

*正統派ユダヤ教徒(orthodox Jews)。詳しくは知らないがおそらく厳密には、超正統派ユダヤ教徒(ultra-orthodox Jews)

 

2001年9月11日午後、私はゴールダーズ・グリーン駅近くのネットカフェで、店のPCのWordを使い何かレポートを書いていた。自分のノートパソコンは持っていたが、大きい画面で作業したかったのと、自宅ではネット環境が悪かったからだと思う。店には十数台のPCがあり、まあまあ人は入っていた。

すると学校帰りらしいユダヤ人生徒グループの1人が、「ニュースを見ろ、ニュースを見ろ」と友達に言うのが聞こえた。私もBBCサイトを見てみた。ニュースのトップに、世界貿易センター(WTC)ビルの1つに飛行機が衝突したらしく、煙が出ている画像が載っていた。その時はまだテロと見出しは出ておらず、これは事故なのか? と最初思ったように記憶している。ハイジャックされた飛行機がWTC北棟に突っ込んだのはニューヨーク時間午前8時46分、ロンドンは午後1時46分だから、私がニュースに気づいたのは午後2時頃だろう。すぐにこの事件は急展開、急拡大し、私はニュースを追った。やがてBBCは繋がりにくくなった。日本のニュースサイトはイギリスのサイトよりも繋がりやすいことがわかり、日本のサイトを見るようにして、WTCビルの崩壊は日本語ニュースで知った。

 

店を出て駅前の通りを歩いていると、電器店のウィンドウのテレビにCNNだったと思うがニュースが映し出されており、U.S. UNDER ATTACKというテロップが出ていたのを覚えている。(今ネット検索したところ、AMERICA UNDER ATTACKだったのかもしれない。)

その頃テキストメッセージをやり取りしていた友人にメッセージを送った。その人はロイヤル・アルバート・ホールで開催されているプロムス(Proms)に行く途中だった。移動中ということもあったのだろう、その人はアメリカで起こったことは知らなかったため概要を伝えた。その後、その日のプロムスでは指揮者の計らいで曲目が変更され犠牲者に捧げる曲が演奏されたと、メッセージをもらった。

 

これが私の2001年9月11日。当時の風景が思い起こされる。