独男の雑記帳

60代コミュ障独身男(結婚歴なし)の存在していた記録

点字ブロック tactile paving

公共の場所で日本語アナウンスに続いて英語アナウンスが流れることは多い。英語に関心がある私は、たいてい英語も聞き取ろうとしている。最近はネイティブが作成した文をネイティブの録音または合成音声で放送しているはずで、英語に特に変わった点はなく、聞き流すことが多い。

しかし先日、あれっと思うことがあった。電車内のアナウンスで、「電車を降りましたら黄色の点字ブロックの内側をお歩きください」という日本語のあと、英語アナウンスの中で点字ブロックのことを「タクタイルなんとか」呼んだのだ。意表を突かれ、正確に聞き取ることができなかった。

乗っていたのは品川から川崎へ向かう京急の特急。たしか川崎駅に到着する前のアナウンスだった。確認すべく再び同じ路線に乗車したが、そのアナウンスを聞くことはできなかった。混雑時だけに流すアナウンスだったのかもしれない。

しかし、アナウンス確認のため品川・川崎間を往復していると、必ずこのアナウンスが流れる場所があることがわかった。川崎から品川へ向かう京急上り線で、青物横丁駅に到着する前だ。

 

スマホで録音した音声がこちら (編集したファイル。全体のアナウンスは下記参照)。

降り口は左側です。お降りになりましたら、黄色い点状ブロックの内側をお歩きください。ご協力をお願いいたします。

The doors on the left side will open. After getting off the train, please walk on the inside of the yellow tactile paving. Thank you for your cooperation.

日本語部分、「点字ブロック」ではなく「点状ブロック」だった 。そして、それに対応する英語は tactile paving

tactile は「触覚の」や「触覚を使って」などの意味で、paving は「舗装」。したがって、tactile paving は突起を触覚で検知するための舗装ということで、なるほどと思う。

なお、点字ブロックには線状ブロックと点状ブロックがある。線状ブロックは線が並んだ形状で、進行方向を示す。点状ブロックは点が並んだ形状で、注意すべき位置を示す。

nichimou.org

触覚を利用する舗装という点では、線状ブロックも tactile paving なのは言うまでもない。つまり、点字ブロック は tactile paving である。

ホーム端に設置されているのは、点状ブロックであり (下記の青物横丁駅写真を参照)、そのため電車内のアナウンスも点状ブロックとしているのだろう。

 

ひとたび tactile paving がわかれば、wiki にも記載があり、かなり一般的に使用されていることがわかる。

en.wikipedia.org

こうして電車の車内アナウンスで英語表現を1つ覚えたのだった。

 


以下、補足の記述です。

[1] 上の音声ファイルは、点状ブロックと tactile paving の対比がわかるように短く編集している。実際のアナウンスは以下。前出の音声ファイルは下線部分を切り出したもの。

まもなく青物横丁、青物横丁です。青物横丁の次は品川に止まります。新馬場、北品川には止まりません。降り口は左側です。お降りになりましたら、黄色い点状ブロックの内側をお歩きください。ご協力をお願いいたします。

We will soon arrive at Aomono yokocho, KK04. The next stop after Aomono yokocho will be Shinagawa. The doors on the left side will open. After getting off the train, please walk on the inside of the yellow tactile paving. Thank you for your cooperation. 

休日の車内で乗客の話し声が背景に入っているが、アナウンスははっきり聞き取れる。ちなみに、新馬場は「しんばんば」。北品川駅は品川駅の南にあります (有名)。

 

[2] 自分は tactile という単語は知っており、以前こちらの記事で触れた。(この「触れた」は言及したという意味で、tactile に触れたという意味ではないという面倒な注釈を付けておく。)

hidsgo.hatenablog.com

 

[3] なぜ青物横丁駅の到着前のアナウンスかと言えば、青物横丁駅のホームは、この写真でわかるように、階段とエレベーター横の人が歩く部分が狭くなっているためだろう。

ただし、狭いのは下り線も同様で、なぜ上り線の到着前のみにこのアナウンスが流れるのかはわからない。