独男の雑記帳

60代コミュ障独身男(結婚歴なし)の存在していた記録

近況報告 2024

すっかりブログが滞っているが、本意ではない。言いたいことがあるのに言わずに抱えて過ごしているのが私。それで50年くらい過ごしてきた。このまま何も言わずに終わるわけにはいかない。

実はこの半年で生活環境に大きな変化があった。2月から勤務場所が変わったのだ。それまでは通勤時間がバイクで10数分のところだったが、2月からは電車通勤になり通勤時間が片道2時間かかることになった。しかも、以前は9時出勤でなくてもよく、仕事の進め方もある程度自分で決めることができたが、2月からは9時出勤で、さまざまな慣れない業務が待ったなしで降りかかってくる。

通勤時間2時間のうち、合計で1時間半ほどは電車に乗っている。そして電車内では大抵座れる。当初は、座れるから電車内で本を読めてよいと思った。しかし、現実はそんなに甘くはなかった。まず、疲れる。移動はやはり疲れるものだ。そして一日の業務後はぐったりしてしまい、なかなか本は読めない。そして、余裕がない。一日4時間を通勤に費やしている。そのため、自分の時間を持つ余裕がなくなった。また、仕事に関しても、できたであろう業務ができない。少し居残って処理する余裕がなくなった。また、家に持ち帰ってやろうかと思っても、帰宅したらぐったりして何もできない。

そもそも新しい業務で勝手がわからないことも多い中で、4月初めには自分のミスで休日返上して処理に追われた。そんなこんなで、4月半ばには体調を崩した。微熱が出て、熱は一日で収まったが咳が続き、ときどきかなり咳き込んでオフィスの外へ出てゲホゲホしていた。コロナの検査キットでは陰性だったが、コロナ感染の可能性がないわけではない。自分が風邪をひくのは急に冷え込んでくる秋口が多く、この時期に風邪の症状は自分でも珍しかった。そして咳は一向に収まらず、一週間してまた微熱が出た。医者で薬をもらったが、咳はその後も一週間ほど続いたのだった。自分の体力・免疫力が落ちたためにウイルスに負けたと思われる。

在宅勤務はできないわけではないが、出勤しての業務も多く、なかなか在宅勤務も取れなかった。しかし、4月の体調不調を反省し無理はしないよう注意するようになった。とはいえ、往復4時間かかる通勤時間は変わらず、余裕がないことに変わりはない。1月までは朝は8時起きでよかった。2月からは6時起き、ときに5時前に起きる。自分の癖として夜更かしし(だらしない)、睡眠不足が続くことになっている。

引っ越せばいい。たしかにそうだ。家族や子供がいるわけではなく、今の場所に留まる理由はない。しかし、引っ越せない。汚部屋に住んでいてすぐにササっと移動できないのだ(ほんとにどーしようもない)。

もともと私は自分の頭の中の世界で生きていて、いちおう職場に見かけ上は適応して仕事はこなしているものの、いつも昔のことを思い返し、もやもやと生きていた。それが(それがよいとか正常とかは別にして)自分の普通の状態だった。しかし、通勤に時間とエネルギーを奪われ、そのバランスが壊れ、頭がからっぽになったような感じがしている。

自分なりのバランスを取り戻すにはしばらく時間がかかるだろう。

 

点字ブロック tactile paving

公共の場所で日本語アナウンスに続いて英語アナウンスが流れることは多い。英語に関心がある私は、たいてい英語も聞き取ろうとしている。最近はネイティブが作成した文をネイティブの録音または合成音声で放送しているはずで、英語に特に変わった点はなく、聞き流すことが多い。

しかし先日、あれっと思うことがあった。電車内のアナウンスで、「電車を降りましたら黄色の点字ブロックの内側をお歩きください」という日本語のあと、英語アナウンスの中で点字ブロックのことを「タクタイルなんとか」呼んだのだ。意表を突かれ、正確に聞き取ることができなかった。

乗っていたのは品川から川崎へ向かう京急の特急。たしか川崎駅に到着する前のアナウンスだった。確認すべく再び同じ路線に乗車したが、そのアナウンスを聞くことはできなかった。混雑時だけに流すアナウンスだったのかもしれない。

しかし、アナウンス確認のため品川・川崎間を往復していると、必ずこのアナウンスが流れる場所があることがわかった。川崎から品川へ向かう京急上り線で、青物横丁駅に到着する前だ。

 

スマホで録音した音声がこちら (編集したファイル。全体のアナウンスは下記参照)。

降り口は左側です。お降りになりましたら、黄色い点状ブロックの内側をお歩きください。ご協力をお願いいたします。

The doors on the left side will open. After getting off the train, please walk on the inside of the yellow tactile paving. Thank you for your cooperation.

日本語部分、「点字ブロック」ではなく「点状ブロック」だった 。そして、それに対応する英語は tactile paving

tactile は「触覚の」や「触覚を使って」などの意味で、paving は「舗装」。したがって、tactile paving は突起を触覚で検知するための舗装ということで、なるほどと思う。

なお、点字ブロックには線状ブロックと点状ブロックがある。線状ブロックは線が並んだ形状で、進行方向を示す。点状ブロックは点が並んだ形状で、注意すべき位置を示す。

nichimou.org

触覚を利用する舗装という点では、線状ブロックも tactile paving なのは言うまでもない。つまり、点字ブロック は tactile paving である。

ホーム端に設置されているのは、点状ブロックであり (下記の青物横丁駅写真を参照)、そのため電車内のアナウンスも点状ブロックとしているのだろう。

 

ひとたび tactile paving がわかれば、wiki にも記載があり、かなり一般的に使用されていることがわかる。

en.wikipedia.org

こうして電車の車内アナウンスで英語表現を1つ覚えたのだった。

 


以下、補足の記述です。

[1] 上の音声ファイルは、点状ブロックと tactile paving の対比がわかるように短く編集している。実際のアナウンスは以下。前出の音声ファイルは下線部分を切り出したもの。

まもなく青物横丁、青物横丁です。青物横丁の次は品川に止まります。新馬場、北品川には止まりません。降り口は左側です。お降りになりましたら、黄色い点状ブロックの内側をお歩きください。ご協力をお願いいたします。

We will soon arrive at Aomono yokocho, KK04. The next stop after Aomono yokocho will be Shinagawa. The doors on the left side will open. After getting off the train, please walk on the inside of the yellow tactile paving. Thank you for your cooperation. 

休日の車内で乗客の話し声が背景に入っているが、アナウンスははっきり聞き取れる。ちなみに、新馬場は「しんばんば」。北品川駅は品川駅の南にあります (有名)。

 

[2] 自分は tactile という単語は知っており、以前こちらの記事で触れた。(この「触れた」は言及したという意味で、tactile に触れたという意味ではないという面倒な注釈を付けておく。)

hidsgo.hatenablog.com

 

[3] なぜ青物横丁駅の到着前のアナウンスかと言えば、青物横丁駅のホームは、この写真でわかるように、階段とエレベーター横の人が歩く部分が狭くなっているためだろう。

ただし、狭いのは下り線も同様で、なぜ上り線の到着前のみにこのアナウンスが流れるのかはわからない。

 

女性らしいきめ細かなサービス

前記事で性別に関するバイアスについて書いた。

hidsgo.hatenablog.com

性別に関するバイアスについて考えるとき、私の中でよく思い出される事例がもう1つあり、記録しておきたい。

およそ20年前、関西を拠点とする銀行が女性スタッフのみで運営される店舗を作ったことがあった。女性店員のほうが話しやすいお客さまもいるとの理由だったが、「女性らしいきめ細かなサービス」を提供することを謳い文句に、かなり大きな広告を掲載しニュースでも取り上げられた。

その広告や報道を見て、私はおかしいと思った。男性はきめ細かいサービスができないのか。どのように心遣いして接客するかは、個人の性格や能力、経験によるもので、性別で規定されるものではないのではないか。

このような突っ込みをしたくてたまらず、銀行に問い合わせすることを考えたものの、最終的には行動に移さなかった。その店舗を利用する予定もなく、直接的な関係もなかったからだ。結局、その広告や店舗の取り組みは、特に大きな波紋を呼ぶことなく過ぎていったと記憶している。

およそ20年前のことだが、今検証しようと検索しても記事などは見つからず、自分の曖昧な記憶に頼って述べているため、不正確なところがあるかもしれない。

いずれにしろ、仮に今の時代に同じような広告が打たれたら、SNSで拡散し議論や批判の対象になるのではと想像する。

「女性らしいきめ細かなサービス」は、よく使われそうなフレーズだが、それだけにそこに含まれるバイアスやステレオタイプについては注意したい。

 

女子チームには負けるわけにはいかない

何か言えばセクハラ・差別と指摘されるこの時代である。言いたいことが言えないという声もあるが、悪いことではない。昭和の時代には見過ごされがちだった問題がきちんと指摘され議論されるのは、社会が前進している証拠だろう。

私自身は過激な発言はしないタイプで、意識的に差別をすることもない。それでも知らず知らずのうちに偏見に基づいた見方・発言をしてしまうかもしれない。そんなアンコンシャスバイアスに気づかされた貴重な経験がある。

25年ほど前のこと、連れとビリヤードをすることになった。私たちは男性2人、女性2人で、男性チームと女性チームに分かれてゲームを始めた。私は「女子チームには負けるわけにはいかないな」と言った。軽く調子のよさそうなことを言ったくらいの意識だった。しかし、この発言に対して女性の一人が問いかけた。「どうして女子チームに負けるわけにはいかないの?」彼女の問いは正鵠を射て、私は目からうろこが落ちる気がした。

男性が女性に負けてはいけない理由はない。そもそも男女で分けて勝敗を考えることに意味があるのだろうか。私の発言は、男性は女性より優れているべきだという社会的に植えつけられた偏見から発せられたものだった。

彼女は普段から身の回りのいろいろなことに意見を言う人だったが、その時は笑顔で、私を非難する意図はなかった。しかし、彼女の一言は、私に日常会話に隠れたバイアスに気づかせるきっかけとなった。

この出来事により自分の意識も少し高まった気がする。無意識のバイアスを意識し、自分の言動により気をつけるようになった。小さな出来事だったが、今でもよい教訓として心に残り、差別発言が話題になるたびに思い出される出来事である。

 

横浜シーパラ休暇

横浜シーパラダイス (シーパラ) に行ってきた。横浜に15年以上住んでいるが、シーパラは今回が初めて。水族館は癒しの空間なので、シーパラにはぜひとも行っておきたかった。『ひとり水族館』はマジお勧めだ (*1)。

 

1. 水族館は癒し

チンアナゴとニシキアナゴ、ひたすらかわいい。アクアミュージアムに入って最初の水槽で出会うが、もったいない気もする。

水族館の写真は水槽ガラスに映り込みなどあって難しいが、下手なりに載せる。ご勘弁を。

 

水中でゆったり過ごす海の生き物たちを見るのは心地よい。

クラゲしかり。

 

この下方の魚2体は動きが少ない。カメもゆっくり動く。見ていて落ち着く。

世間とかSNSの喧騒とか、そんなものから離れて沈潜。沈潜せよ。

 

さっそうと華麗に泳ぐイルカも、よい。

 

カピバラなどの動物もいる。これはお休み中のマーラ。癒される~

 

2. 真珠取り出し体験

アコヤ貝から真珠を取り出す体験をやってみた。小学生の頃、三重県の英虞湾の近くに住んでいて、真珠養殖にはなじみがある。真珠取り出し作業を見たこともあるが、ここでは体験できるということで食指が動いた。

アコヤ貝を強く押すと少し開くので、その隙間にバターナイフを差し込んで開ける。真珠がどこにあるかわからず、手とバターナイフで切り探っていると、真珠がこぼれ出た。小さなやや細長い球状をしている。別途費用でアクセサリーに加工もできるが、自分はそのまま持ち帰ることにした。

このアコヤ貝は長崎県で養殖したものらしい。通常の真珠は3年かかるが、体験実験用に2年ものを使用しているとのこと。本物の養殖真珠だ。なお真珠はアコヤ貝に核を入れて育てるが、核は天然の貝を砕いた粒を使う。そんなお話を聞き、何より自らの手を動かす体験ができておもしろかった。ちなみに、私は1960年代に英虞湾近くに住んでいたため、真珠と聞くと英虞湾・ミキモトと連想するが、現在の真珠生産量は、1位長崎県、2位愛媛県、3位三重県なのは、もしかしたら常識だろうか。

 

3. 2重らせんネタ

さて、以下どうでもよいネタを1つ。真珠取り出し体験のあるアクアミュージアムLabo2入口のディスプレーが、DNA2重らせん警察の眼に止まった。ディスプレーでは海洋生物の研究についての動画が流されている。特に何かについて説明するものではなく、Labo2は『身近な海の生きもの研究所』なので、海洋生物の組織や進化を研究していることのイメージ動画と思われる (イカの吸盤の形成についての論文を主に取り上げていたが)。その中で、らせん状のものが回転している場面が数秒間あった。らせんは左巻きだ。

透明だったので、初めは何かの海洋生物かと思った。しかし、実はそうではなく、進化に関連してDNAの2重らせんをイメージしたもののようだ。分子モデルではなく、あくまでイメージとしての2重らせん。だから正確さは問題ではなく、らせんの向きはどうでもいいと言えば、どうでもいい。しかし、DNA2重らせん警察としては、やはり右向きらせんで描いてほしかったところだ (*2)。

 

4. 八景島

シーパラダイスのある八景島は、地図で見ると小さいが、歩くと広いことがわかる。島に入ること自体は制限がないため、ジョギングしている人をちらほら見かけた。車の乗り入れはないので、人が混雑していない日・時間帯ならば、ジョギングにはよい場所だろう。

1月のとある日、この憩いの島を堪能したのだった。

 


*1. 過去の水族館記事

hidsgo.hatenablog.com

hidsgo.hatenablog.com

 

*2. 最近のDNAらせん記事

hidsgo.hatenablog.com

 

2023年9月 草津温泉

今年の旅行といえば、9月の草津温泉のみだった。首都圏での生活はあと数年かもという状況で、ずっと行きたいと思っていた草津温泉をやっと訪れることにした。年を越す前に簡単にまとめておきたい。

 

今は直行バスも出ているが、私は電車の旅が好き。そこで、上野から長野原草津口まで特急で、そこからバスに乗り換える経路にした。

上野駅。「あかぎ」と表示されているが、折り返して上野からの「草津四方1号」。

草津温泉のシンボル、湯畑。やっとこの眼で見ることが出来た。嬉しい。

草津といえば「湯もみ」。ダイナミックな動きもあり驚き。

夜の湯畑。

平日だったせいか、宿の温泉は人が少なく、ゆっくり出来た。

 

2日目。湯畑近くの光泉寺へ。その釈迦堂、遅咲き如来がご本尊。

「今まであまり花を咲かせられなかった方々、これからもう一花咲かせたいと願っている皆様、是非お参りし、願いをかなえて頂きますよう祈念申し上げます」

とあるので、お参りしないわけにはいかない。

その後、湯畑から1kmほどの「ベルツ記念館」を訪れる。1人で旅行すると、友達と食事しながらおしゃべりするなどの時間はなく、ただ歩くか、施設を見学することになる。新しい街を訪れた時、その街の歴史などを知るのは好きだ。

ベルツ博士は明治時代に来日したドイツ人医師。ドイツ医学を教え、草津温泉の湯治の研究により草津の発展に貢献した。記念館には多くの資料が展示されている。

ベルツ記念館の向かいの道の駅で少し買い物し、歩いて草津温泉中心部まで戻る。

続いて、西の河原公園へ。西の河原露天風呂に入る。

宿の温泉に加え、露天風呂にも入り、草津を満喫した感がある。

 

ずっと行きたいと思っていた草津温泉。東京からのアクセスもよく (約3時間で行ける)、歩いて回れる範囲内に観光スポットがまとまっている。一度行くと様子がわかり、今度はもっと気軽に気の向いたときに訪れてみようと思う。

 

2023年はクリスマスマーケット in 都築へ

12月9日(土)10(日)の週末、横浜市都築区の「クリスマスマーケット in 都築」(Weihnachtmarkt in Tsuzuki) に足を運んだ。都筑区にはドイツ語学校があり、またドイツ企業もいくつかあり、ドイツ人在住者が多い。そんな都筑区のクリスマスマーケットには一度行ってみたかったが、この数年はコロナで開催されなかったこともあり、今回やっと初めての参加となった。

 

センター北駅すぐ近くの芝生広場。よい天気に恵まれ、多くの人で賑わっていた。

予想以上に多くのドイツ人が訪れていた。ドイツ語があちこちから聞こえてくる。

独逸学園のヒュッテ (テント)。

ソーセージあります。

自分はプレッツェルホットワインを。

ハート形のレープクーヘン。

ステージではダンススクールの子らがダンスと歌を披露、クリスマスムードを盛り上げていた。

 

横浜のクリスマスマーケットとしては、みなとみらい赤レンガ倉庫のものがよく知られている。しかし、赤レンガ倉庫のマーケットは海風のため、私には寒い印象がある。

hidsgo.hatenablog.com

 

今回はたまたま天気がよく、それほど寒くない日だったこともあるが、この都築のマーケットは賑やかでいい雰囲気だった。クリスマスマーケットはいくつか訪れたが、おすすめリストに加えたい。横浜に居れば、来年も訪れたいと思う。