独男の雑記帳

60代コミュ障独身男(結婚歴なし)の存在していた記録

女子チームには負けるわけにはいかない

何か言えばセクハラ・差別と指摘されるこの時代である。言いたいことが言えないという声もあるが、悪いことではない。昭和の時代には見過ごされがちだった問題がきちんと指摘され議論されるのは、社会が前進している証拠だろう。

私自身は過激な発言はしないタイプで、意識的に差別をすることもない。それでも知らず知らずのうちに偏見に基づいた見方・発言をしてしまうかもしれない。そんなアンコンシャスバイアスに気づかされた貴重な経験がある。

25年ほど前のこと、連れとビリヤードをすることになった。私たちは男性2人、女性2人で、男性チームと女性チームに分かれてゲームを始めた。私は「女子チームには負けるわけにはいかないな」と言った。軽く調子のよさそうなことを言ったくらいの意識だった。しかし、この発言に対して女性の一人が問いかけた。「どうして女子チームに負けるわけにはいかないの?」彼女の問いは正鵠を射て、私は目からうろこが落ちる気がした。

男性が女性に負けてはいけない理由はない。そもそも男女で分けて勝敗を考えることに意味があるのだろうか。私の発言は、男性は女性より優れているべきだという社会的に植えつけられた偏見から発せられたものだった。

彼女は普段から身の回りのいろいろなことに意見を言う人だったが、その時は笑顔で、私を非難する意図はなかった。しかし、彼女の一言は、私に日常会話に隠れたバイアスに気づかせるきっかけとなった。

この出来事により自分の意識も少し高まった気がする。無意識のバイアスを意識し、自分の言動により気をつけるようになった。小さな出来事だったが、今でもよい教訓として心に残り、差別発言が話題になるたびに思い出される出来事である。

 

横浜シーパラ休暇

横浜シーパラダイス (シーパラ) に行ってきた。横浜に15年以上住んでいるが、シーパラは今回が初めて。水族館は癒しの空間なので、シーパラにはぜひとも行っておきたかった。『ひとり水族館』はマジお勧めだ (*1)。

 

1. 水族館は癒し

チンアナゴとニシキアナゴ、ひたすらかわいい。アクアミュージアムに入って最初の水槽で出会うが、もったいない気もする。

水族館の写真は水槽ガラスに映り込みなどあって難しいが、下手なりに載せる。ご勘弁を。

 

水中でゆったり過ごす海の生き物たちを見るのは心地よい。

クラゲしかり。

 

この下方の魚2体は動きが少ない。カメもゆっくり動く。見ていて落ち着く。

世間とかSNSの喧騒とか、そんなものから離れて沈潜。沈潜せよ。

 

さっそうと華麗に泳ぐイルカも、よい。

 

カピバラなどの動物もいる。これはお休み中のマーラ。癒される~

 

2. 真珠取り出し体験

アコヤ貝から真珠を取り出す体験をやってみた。小学生の頃、三重県の英虞湾の近くに住んでいて、真珠養殖にはなじみがある。真珠取り出し作業を見たこともあるが、ここでは体験できるということで食指が動いた。

アコヤ貝を強く押すと少し開くので、その隙間にバターナイフを差し込んで開ける。真珠がどこにあるかわからず、手とバターナイフで切り探っていると、真珠がこぼれ出た。小さなやや細長い球状をしている。別途費用でアクセサリーに加工もできるが、自分はそのまま持ち帰ることにした。

このアコヤ貝は長崎県で養殖したものらしい。通常の真珠は3年かかるが、体験実験用に2年ものを使用しているとのこと。本物の養殖真珠だ。なお真珠はアコヤ貝に核を入れて育てるが、核は天然の貝を砕いた粒を使う。そんなお話を聞き、何より自らの手を動かす体験ができておもしろかった。ちなみに、私は1960年代に英虞湾近くに住んでいたため、真珠と聞くと英虞湾・ミキモトと連想するが、現在の真珠生産量は、1位長崎県、2位愛媛県、3位三重県なのは、もしかしたら常識だろうか。

 

3. 2重らせんネタ

さて、以下どうでもよいネタを1つ。真珠取り出し体験のあるアクアミュージアムLabo2入口のディスプレーが、DNA2重らせん警察の眼に止まった。ディスプレーでは海洋生物の研究についての動画が流されている。特に何かについて説明するものではなく、Labo2は『身近な海の生きもの研究所』なので、海洋生物の組織や進化を研究していることのイメージ動画と思われる (イカの吸盤の形成についての論文を主に取り上げていたが)。その中で、らせん状のものが回転している場面が数秒間あった。らせんは左巻きだ。

透明だったので、初めは何かの海洋生物かと思った。しかし、実はそうではなく、進化に関連してDNAの2重らせんをイメージしたもののようだ。分子モデルではなく、あくまでイメージとしての2重らせん。だから正確さは問題ではなく、らせんの向きはどうでもいいと言えば、どうでもいい。しかし、DNA2重らせん警察としては、やはり右向きらせんで描いてほしかったところだ (*2)。

 

4. 八景島

シーパラダイスのある八景島は、地図で見ると小さいが、歩くと広いことがわかる。島に入ること自体は制限がないため、ジョギングしている人をちらほら見かけた。車の乗り入れはないので、人が混雑していない日・時間帯ならば、ジョギングにはよい場所だろう。

1月のとある日、この憩いの島を堪能したのだった。

 


*1. 過去の水族館記事

hidsgo.hatenablog.com

hidsgo.hatenablog.com

 

*2. 最近のDNAらせん記事

hidsgo.hatenablog.com

 

2023年9月 草津温泉

今年の旅行といえば、9月の草津温泉のみだった。首都圏での生活はあと数年かもという状況で、ずっと行きたいと思っていた草津温泉をやっと訪れることにした。年を越す前に簡単にまとめておきたい。

 

今は直行バスも出ているが、私は電車の旅が好き。そこで、上野から長野原草津口まで特急で、そこからバスに乗り換える経路にした。

上野駅。「あかぎ」と表示されているが、折り返して上野からの「草津四方1号」。

草津温泉のシンボル、湯畑。やっとこの眼で見ることが出来た。嬉しい。

草津といえば「湯もみ」。ダイナミックな動きもあり驚き。

夜の湯畑。

平日だったせいか、宿の温泉は人が少なく、ゆっくり出来た。

 

2日目。湯畑近くの光泉寺へ。その釈迦堂、遅咲き如来がご本尊。

「今まであまり花を咲かせられなかった方々、これからもう一花咲かせたいと願っている皆様、是非お参りし、願いをかなえて頂きますよう祈念申し上げます」

とあるので、お参りしないわけにはいかない。

その後、湯畑から1kmほどの「ベルツ記念館」を訪れる。1人で旅行すると、友達と食事しながらおしゃべりするなどの時間はなく、ただ歩くか、施設を見学することになる。新しい街を訪れた時、その街の歴史などを知るのは好きだ。

ベルツ博士は明治時代に来日したドイツ人医師。ドイツ医学を教え、草津温泉の湯治の研究により草津の発展に貢献した。記念館には多くの資料が展示されている。

ベルツ記念館の向かいの道の駅で少し買い物し、歩いて草津温泉中心部まで戻る。

続いて、西の河原公園へ。西の河原露天風呂に入る。

宿の温泉に加え、露天風呂にも入り、草津を満喫した感がある。

 

ずっと行きたいと思っていた草津温泉。東京からのアクセスもよく (約3時間で行ける)、歩いて回れる範囲内に観光スポットがまとまっている。一度行くと様子がわかり、今度はもっと気軽に気の向いたときに訪れてみようと思う。

 

2023年はクリスマスマーケット in 都築へ

12月9日(土)10(日)の週末、横浜市都築区の「クリスマスマーケット in 都築」(Weihnachtmarkt in Tsuzuki) に足を運んだ。都筑区にはドイツ語学校があり、またドイツ企業もいくつかあり、ドイツ人在住者が多い。そんな都筑区のクリスマスマーケットには一度行ってみたかったが、この数年はコロナで開催されなかったこともあり、今回やっと初めての参加となった。

 

センター北駅すぐ近くの芝生広場。よい天気に恵まれ、多くの人で賑わっていた。

予想以上に多くのドイツ人が訪れていた。ドイツ語があちこちから聞こえてくる。

独逸学園のヒュッテ (テント)。

ソーセージあります。

自分はプレッツェルホットワインを。

ハート形のレープクーヘン。

ステージではダンススクールの子らがダンスと歌を披露、クリスマスムードを盛り上げていた。

 

横浜のクリスマスマーケットとしては、みなとみらい赤レンガ倉庫のものがよく知られている。しかし、赤レンガ倉庫のマーケットは海風のため、私には寒い印象がある。

hidsgo.hatenablog.com

 

今回はたまたま天気がよく、それほど寒くない日だったこともあるが、この都築のマーケットは賑やかでいい雰囲気だった。クリスマスマーケットはいくつか訪れたが、おすすめリストに加えたい。横浜に居れば、来年も訪れたいと思う。

 

横浜ノースドックラン2023 10kmを走る

11月4日、横浜ノース・ドック ランニングフェスティバル 2023 (以下、ノースドックラン) に参加し10kmを完走した。

fundorfulrun.jp

自分自身4年ぶりのマラソン大会だった。コロナで2020年から昨年までほとんどの大会が中止になっていたが、今年はほとんどが復活した。ノースドックランも4年ぶりの開催となった。

 

ノースドックランは初参加。前から参加したいと思っていたが、申し込み時期を逃すなどしていた。ここで走りたかった理由は、第一に、普段入ることが出来ない米軍施設であること。第二に、東神奈川駅から歩いて行ける会場アクセスのよさ。第三に、みなとみらいの眺望のよさだ。施設に入ったことはなかったが、みなとみらいと海を隔てたところから見る景色は素晴らしいに違いない思っていた。

 

ノースドックへの橋。ここに検問はないが、通常ここから先は関係者以外立ち入り禁止。

橋から見るみなとみらい。左には軍の船舶。

ノースドック内に入り、参加者の待機場所となる芝生広場。

芝生広場で開会式が行われた。

左は司会のクリステル・チアリさん。右はゲストの西田隆維さん、吉田香織さん、SUIさん。チアリさんは電車の英語アナウンスの人ということで存じ上げていたが、大会案内に名前がなかったため、思いがけずお会い出来て嬉しかった。SUIさんは開会式で日米の国家を独唱。歌も素晴らしいが、さらにサブスリーランナーとはすごすぎる。吉田香織さんは前にもどこかの市民マラソン大会でお見かけした気がする。

 

10kmスタート。10kmは340人ほどが参加。走るぞ~という高揚感があふれる。やっぱりマラソン大会っていいなと思う。

10kmはノースドック内の5kmコースを2周。下の写真は南端から見る横浜ベイブリッジ

地図では小さな埠頭に見えるが、ここまでおよそ700mの直線を走る。何より、この日は暑かった! 11月初めなのに最高気温25.5℃。バテバテでたどり着く感じだった。

 

みなとみらいの眺め。これを見たかった!

逆光だけど。

 

ということで、暑い中なんとかゴール。10kmの自己ベストは51分台だが、今回はそれよりもずっと遅い。今は走る頻度はずっと減り、走ってもせいぜい5kmくらい。この1年で10kmを走ったのは数回だけという状況で、ともかく完走出来てよかった。

ゴール後は着替えて、ハーフマラソンのレースを応援したり、売店でホットドックを買ったりしてしばらく佇んだ。

売店メニュー。バドワイザーも売っている。何なら英語でちょっとやり取りも出来る。

 

以上、11月のノースドックランについて。米軍基地を体験できる貴重な機会、横浜中心部というアクセスのよさ、そしてすばらしい眺望という点で、よい大会と思う。

注意点としては、身分証明書が必要、また同伴者はエントリー時に名前を登録した人のみ。エントリー後に家族や友達が応援に行きたいと言っても入場出来ない。写真撮影は大会の記念写真はOKだが、軍人の撮影や施設を目的とした撮影は許されていない。

また来年も(横浜に居れば)参加したい。来年はハーフマラソンを走れるだろうか。

 

囲碁英語 ~ 2023年7月碁聖戦配信から

今年7月に行われた棋戦解説で、レドモンド九段が英語の囲碁用語を紹介していたので記録しておきたい。

2023年7月15日、金沢市で開催された第48期碁聖戦第2局、井山碁聖 vs 一力棋聖。佐田七段がYouTube解説、そこに大盤解説のレドモンド九段が訪れた。対局解説と並行して、佐田七段がレドモンド九段に囲碁用語を英語でどう呼ぶかを質問して場をつないでいった。

以下の動画で2時間13分45秒あたりから、レドモンド九段が退場する2時間27分16秒あたりまで。

www.youtube.com

以下、動画の中で紹介された用語。

~~~~~~

ツケ : attachment。tsukeでも大体通用する。

ハネ : hane。適切な英語がなく英訳されず使われた。

ツギ : connection

タツギ : solid connection

カケツギ : 「カケツギ(掛け継ぎ)」の直訳で hanging connection。中国ではカケツギは「虎の口」と呼ばれ、最近は中国語由来の tiger’s mouth が使われてきている。

下図の形 (三々定石で双方がケイマ) : flying daggers (*1)

シチョウ : ladder (はしご)

ゲタ : net (暴れようとする石を網で捕らえるイメージ)

両アタリ : double atari

ヌキ : take (つまり、特別な用語というより単に石を「取る」意味)

手筋 : チェスにならって tactics と呼ばれることがあるが、「筋のよさ」の意味合いが tactics では出ず、ぴったり「手筋」の訳語になっていない。昔は強い人は日本語を使って tesuji と言った。

コウ : ko

一手寄せコウ : one-step approach ko

セキ : seki

~~~~~~

ネットを調べれば用語集などは見つかるだろうが (*2)、ここではこの動画の中で紹介された用語ということで記録しておく。レドモンド九段のわかりやすい説明と、佐田七段の素直な質問と反応がよかった。

私は海外で囲碁を打ったことは1度だけあるが (*3)、それだけで、あとはずっと以前にオンライン対局でごく短いチャットのやり取りをして打ったことがあるくらいだ (*4)。囲碁英語はあまり知らず、この配信のやり取りを興味深く聞いた。

配信内で宣伝されていたレドモンド先生の YouTubeチャンネルはこちら。英語動画が多く、囲碁だけでなく英語の勉強にもなるでしょう。

www.youtube.com

 

囲碁英語といえば、6年前にNHK囲碁フォーカス」で、ダイアナ・ガーネットさんが囲碁英語フレーズを紹介した。以下の記事にまとめておいてよかった。これはなかなか画期的だった。

英語で囲碁、いつかできるといいな。

hidsgo.hatenablog.com

hidsgo.hatenablog.com

hidsgo.hatenablog.com

 


*1) flying dagger には相手のミスを誘うような新手・奇手の意味があるようで、それが黒白双方から出て複数形の flying daggers なのかもしれない。

*2) 英語囲碁用語集

囲碁用語英訳集 - 囲碁のパンダネット

British Go Journal - Glossary Of Go Terms | British Go Association

Japanese Go Terms at Sensei's Library

*3) 20数年前ケンブリッジ (英国) の囲碁クラブをふらりと訪れ、たしか2人と対局したが、級レベルの自分は棋力が足りずボコボコにされた。

*4) Yahoo Games 囲碁の思い出 - 独男の雑記帳

 

英語、囲碁、マラソン

このブログを初めて9年だが、英語に関する記事が多い。自分が常に興味を持っているものとして、やはり記事は多くなる。初期にはTOEIC記事が多かった。当時はTOEICに嵌っており、その記録が残せてよかったと思っている。もし数年早くブログを開始していたら、マラソンについての投稿、練習や大会の記録などが多かったろうと思う。その頃はよく走っていた。最近は、囲碁に関する記事が増えているが、囲碁との関わりが増えていることを反映している。

英語、囲碁、マラソン。実はこの3つを今後も深めていこうと思っている。自分はあれやこれやに興味を持ち、ふらふらして生きてきているが、そんな中で、この3つはブレずに探求していきたいと考えている。

英語は学校の授業も含め、過去50年くらいつきあってきた。学習法が必ずしも正しいわけではなかったろうが、何か読むなどして接してきて、英語学習は自分の中の芯のようなものになっている。囲碁も実は40年以上知っていたが、しっかり勉強しておらず、文字通り万年級位者だった。最近は真面目に取り組もうとし、まずは初段を目指している。マラソン歴は15年ほどだが、健康維持のためであり、タイムよりも完走出来ればよしとしている。今はめっきり走る頻度は落ちているが、ぼちぼち続けていきたい。

英語、囲碁、マラソン、どれも一朝一夕に実力が得られるものではなく、また、一生かけてもマスターできるものではない。それでいて少し離れていると、衰えてしまう。そのため、意識的に取り組み、少しずつでも深めていきたいと考えている。

それぞれの分野に思い入れも大きく、語りたいことも多い。今後もこれら3分野の記事は続くだろう。