以前Jurassic Worldの中でDNAの2重らせんが左巻き (left-handed) だったという話を書いた。
そこで述べたように、本来(いつも必ずではないが)DNAの2重らせんは右巻きだが、左巻きに描かれることは日常茶飯事といってよいことで、最たる例は、その記事の中でも引用したが Natureの表紙だろう。
さて今週のCell (2016年1月28日号) 表紙。
表紙には左巻きらせんが描かれている。
これはカニが2本のからまっている海藻の1本にハサミを入れている図。海藻だから巻き方がどっち向きでもいいじゃないかといえばそうかもしれない。ただ一応この図は癌(英語で cancer = ラテン語でカニ) がDNAの2つのストランドの片方に変異を入れていることを表している。図の説明にそう書いてある。だから右向きのほうがいいんじゃないか。惑わされる。
同じ記事の内容を説明するCellサイトのスライドでは、DNAの模式図が使われ中央から上は右巻きだろう。下のほうはほどけている。
DNAが複製されたりしてほどけるときに巻き方がどうなるか、よく知らないけど。勉強しないと。
私はらせんを見るとどっち向きか見る癖がついているので、いろいろ気づく。