独男の雑記帳

60代コミュ障独身男(結婚歴なし)の存在していた記録

音読材料「感動する英語!」「挑戦する英語!」

2、3年くらい音読練習を続けているが、使った本を適当に取り上げる。今はネットでさまざまなスピーチの音声とテキストが手に入り、さらにTEDという最強のお手本もある。それらよりお薦めと言うつもりはなく、あくまで自分の勉強記録として記す。

 

「感動する英語!」近江誠

感動する英語!

感動する英語!

  • 作者:近江 誠
  • 発売日: 2003/12/04
  • メディア: 単行本
 

2003年に文藝春秋から出版された英語の名スピーチ集。著者は「近江メソッド」と呼ばれた英語スピーキング向上方法を実践した南山短大教授。発刊された頃に書店で購入していたが、長く本棚の隅に置かれたままになっていた。最近音読する英文を探して手に取り、価値を見出した。放置とはもったいないことをしていたと思った。

スピーチ練習にふさわしい名スピーチが収録されている。

キング牧師の1963年ワシントンDCでの演説。“I have a dream” というフレーズはあまりにも有名で私も耳にしていたが、全体の演説は恥ずかしながら本書を通して初めて聞いたのだった (*)。2020年現在なお差別問題で揺れる米国。キング牧師の言葉をかみしめるとともに、英語学習者の常識としても知っておきたい。クリントン大統領のモニカ・ルインスキー女史をめぐる謝罪スピーチ。当時ニュースで部分的には聞いたはずだが (“Indeed, I did have a relationship with Ms. Lewinsky” とか)、やはり本書で全文をきちんと読んで聞いたのだった。マッカーサー元帥の有名なフレーズ「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」の英語が “Old soldiers never die; they just fade away.” であるとは知っていたものの、どんなスピーチで話されたか、やはり本書で学んだ。映画の中のスピーチもある。チャップリンの「独裁者」のラストシーンの感動的スピーチ。

英語を使う人なら誰もが知っているような有名スピーチを知ることができ、そしてそれらを用いて音読練習を試みて有意義だった。

(*) 完全版が収録されているわけではない。本に収録されているスピーチは元のスピーチの一部分であったり、一部が割愛されていたりする。全文を知りたいならば、ネット検索で見つけられる。

 

「挑戦する英語!」近江誠

挑戦する英語!

挑戦する英語!

  • 作者:近江 誠
  • 発売日: 2005/12/10
  • メディア: 単行本
 

上記「感動する英語」がよかったので、同著者のこちらの本をネットで買い求めた。

ケネディ大統領の就任演説や、チャーチル首相の “Blood, toil, tears, and sweat” 演説など、こちらも超有名スピーチが収録されている。といっても、やはり私は本書を通して初めて聞いたのではあるが。津田梅子の日本人離れした英語に驚いたが、幼少の頃からアメリカで過ごしたとのことで、なるほどと思う。梅ちゃん先生、見てればよかったな。対照的にと言うか、美智子様のスピーチは日本人らしい構成だ。カルロス・ゴーンのスピーチとインタビューが収録されているが、今になって見ると興味深い。レバノンでどうしてるだろうか。サムエル・ウルマン「青春」。世のおじさんたちがよく引用する詩だが、英文に触れられてよかった。

 

どちらも有名スピーチを知るきっかけになる本だった。