1週間前のNHK囲碁トーナメント。記録しておくべき事が起こった。
(黒) 瀬戸大樹八段 vs (白) 山下敬吾九段
山下九段は昨年度のNHK杯において、白2手目で5の5や天元を披露し、視聴者を楽しませた。
今回また趣向を凝らした布石を繰り出すのか注目された。
1 黒 右上小目、2 白 左上星、3 黒 左下小目 、4 白 右下星、5 黒 左下 大ゲイマじまり
今回は普通の布石か、と誰もが思ったその時
6 白 天元
キタ――(゚∀゚)――!!
またしてもやってくれた山下九段。解説の高尾九段によれば、見たことがない布石とのこと。
読売新聞 囲碁コラム:上達の指南 呉清源師の「生涯一局」その二(4)
今回の「星、星、天元」は前例がない。天元が特にプロの碁ではあまり見られないのは、不利と認識されているからだが、それを敢えてやってのける山下九段はすごい。
今回の布石、何と呼ぶのだろう。タスキ三連星だろうか。星天星、はどうだろう、天空を支配する感じがしていいのではなかろうか。
対局は山下九段がうまく打ち回して勝ち切った。AI囲碁全盛の今において、独自の布石から勝ち切った山下九段。NHK杯を盛り上げてくれる。