いやあ、勝ちましたね。凄い。ぞくぞくした。
Google傘下DeepMind社の囲碁AIプログラムAlphaGoと、世界トップレベル棋士である韓国イ・セドル 九段との5番勝負第一局がソウルで行われ、AlphaGoが中押し勝ちで見事に勝利した。
Google’s AI beats world Go champion in first of five matches - BBC News
【AlphaGo】イ・セドルvsAlphaGo Googleディープマインドチャレンジマッチ第1局 イ・セドル、186手で'衝撃の中押し負け' : 【nitro15】
GoogleがNatureに論文を発表し、コンピューター碁が初めてプロを破ったとニュースになったのは1月下旬。
google囲碁がプロとfacebookに勝ったってよ - hidsgo’s diary
このときは、プロに勝ったといってもそれほど強くないプロで、既存のプログラムでもプロによっては勝ててたかもしれないから初めてプロに勝ったというのは誇張という声があり、そしてトッププロにはまだ勝てないだろうという見る向きが多かった。実際Nature論文のレーティング見積もりの図がそれを示していた。ただ3月までの期間にコンピューターは学習するためにどうなるかはわからなかった。
今日の対局、AlphaGoの実力を疑問視していたskepticsの見方をはねのけ、見事に勝ちきった。
対局は実況や解説が何カ所かで行われたようだ。ニコ生の実況解説は実際に石を並べて再現することは権利関係でできないようで、口頭でどういう状況か伝えてるだけだった。
DeepMind社のYoutubeチャンネルで実況が行われていた。全対局がここで実況される。碁盤を映すだけかと思ったら、解説付きだった。
解説者はマイケル・レドモンド (Michael Redmond) 九段。米国出身の日本棋院棋士である。
年齢のハンデを乗り越えて、米人囲碁棋士として九段に昇進 - ワークスタイル - nikkei BPnet
NHKの囲碁番組でもときどき解説する。わかりやすい解説で私も彼の解説は好きだ。10代で来日し日本語は大変流暢。たしか自分で「実は英語も話せるんです」とジョークを言ってた気がする。
彼は日本国内外で英語の囲碁解説は行っているようだが、私は聞いたことがなかった。今日の実況解説、彼の流暢な(^^)アメリカ英語を聞けたのが、勝負を離れて今日の一番新鮮な経験だった (イヤホンで2,3分聞いただけだったが)。
聞き手をしていたのは、クリス・ガーロック (Chris Garlock) というアメリカ人らしい。アマチュアだがアメリカ囲碁協会 (AGA; Amerian Go Association) の副会長で、協会のAmerican Go E-jounal というEメールによるニュースレターの編集担当らしい。
終局直前の解説場面。Chris (左)、Michael、右下イ・セドル 九段。
第2局は明日 (3月10日)。このままコンピューターが押し切るのだろうか、楽しみである。
トッププロと互角の戦いを展開し勝ちきったAlphaGo。進化するAI。なんか元気をもらった。