毎週日曜午後のNHK囲碁トーナメント。新型コロナの影響で囲碁界は4月上旬から対局中止になったため、それまでに収録されていた分を5月10日まで放送し、以後は昨年度の対局の再放送が3週続いた。緊急事態宣言解除を受け囲碁の対局も再開され、NHKトーナメントは6月7日から今年度分の放送再開となった。
セットがガラッと変わった。もちろんコロナ対策を施しただけのことだが、斬新で新鮮だった。
まずコロナ以前の様子。下の画像は5月10日放送の対局。
それが6月7日はこうなった。
マスク着用は当然として、各対局者の前にアクリル板。読み上げ係と時計係の間の間隔は広くなり、対局者から従来よりも下がった位置に座っている。スタジオの装飾は簡素になり、水戸タワーのような形状の間接照明のみで、余分なものは排除されている。
テレビではわからないが換気もしっかりされていることだろう。アクリル板は飛沫防止のためでもあるが、棋士は身を前に乗り出して考えることも多いため、両者の頭が接近するのを避け、碁盤碁石に飛沫がかかるのを避ける意味もあるかと思う。
(画像はすべて録画を一時停止しスマホで撮影したものなので歪みなどがある。)
変わったのは対局室だけではない。大盤解説も。
まず従来の様子、5月10日放送の対局。
6月7日放送。
大盤の前に立っているのは解説者のみ。いつもは左側にいる聞き手の女性 (プロ棋士で番組の司会) は別室から話し、テレビでは音声だけだった。変化図を示すときは解説者の棋士が自分ですべて石を並べることになり、大変そうだ。
聞き手の「ほっしー」こと星合二段は、番組の最初と最後にだけ登場。大盤前では聞き手と解説者は向き合うことが多く距離も近づくため、やむを得ないことではある。
いつもは聞き手と解説者が、手の意味を説明したり、対局者の棋風や対局中のクセなどコメントしたり、さらには趣味など囲碁とは直接関係のない雑談に発展したりとトークを展開し、このやり取りが見ていて楽しい。
今回は星合二段の姿こそ見えないが、やり取りはいつも通り。しかし、私もそうだが、聞き手女性の姿を見ることを楽しみにしているファンもきっと多いと思う。大盤を映したとき、星合二段の映像を左側にワイプで流すことは出来ないだろうか。NHK様、ご検討よろしくお願いします。