独男の雑記帳

60代コミュ障独身男(結婚歴なし)の存在していた記録

1人暮らしの新型コロナ感染記 ~ 2023年2月

今年2月、新型コロナに感染した。もう6月末だが、この件は自分にとって今年前半の大きな出来事であり、記録しておきたい。

幸い症状は軽く、熱が一日半ほど出た程度で済んだ。しかし1人暮らしだと初動対応に戸惑い、検査キットの必要性を痛感した。

 

以下、経緯。

<1日目>

2月初旬のある朝、発熱。37.4℃。コロナだと思った。自分はインフルにかかったことはなく、また風邪をひいたときは、通常まず鼻、喉に症状が現れ、さらに悪化して発熱することが多い。突然の発熱はコロナの疑いが濃厚だった。前夜に軽く咳が続いていて、変だとは思っていた。

コロナならば療養規則に従う必要があり、感染を確認したいが、検査キットが手元にない。以前帰省のための自主検査でキットを買った薬局が近所にあるが、発熱していては買いに行けない。電話で「発熱してますが買いに行っていいですか」と聞くのも、故意にウイルスをばらまくようで、ためらわれた。

検査キットはアマゾンでも買えるが、即日配達のものは「研究用」のラベルがあるもので、市の陽性登録には使えないもの。いずれにせよ、すぐに配達されるわけではない。

というわけで、新型コロナウイルス感染を確定させたいが、どうしようもないという状況に陥った。

薬はパブロンと、以前に歯医者からもらった痛み止めのカロナール数錠があり、パブロンを服用。自宅でじっとしているしかない。食料としては最低米があって飢えることはなかったが、夕方に会社の人から差し入れがあり助かった。コロナはほぼ確実なので、玄関に袋を置いてもらい顔を合わせないよう受け渡ししたのは、奇妙だが正解だったろう。

熱はおもしろいようにグングン上がり、午後9時には今回最高の39.1℃に達した。

 

<2日目>

朝の体温は38.5℃。やはりコロナを確定させたくて、思い切って近所の薬局に電話。そしたら店の外で対応しますとのこと。ありがたい。歩いて数分の薬局まで行き、検査キットとアセトアミノフェン錠を購入した。

抗原検査キット。新型コロナとインフルと両方検査できるやつ。「r」はリファレンス、「C」がコロナ。「C」にくっきりとしたライン。

コロナ陽性確認、よかった! (よくない)

晴れて陽性確定したので、勤務先にもその旨連絡、そして横浜市の新型コロナサイトで陽性者登録した。登録するとLINEで毎日状態確認など支援が受けられる。重症化リスクがない人の登録は任意だったが、登録した。手続きをひと通り経験してみたかったという好奇心もあったが、1人暮らしで症状が急変する恐れもなくはなく、繋がりは持っておいたほうがよいだろうということで。なお、今年5月に新型コロナが5類に分類されてからは、登録制度はなくなった。

熱は徐々に下がる。お昼は37.2℃、夕方には36.3℃と平熱に戻った。

 

<3日目以降>

3日目以降は体温は平熱が続き、体調も特に悪くなかった。軽い咳が1週間ほど続いていたが、ときどきコホコホという程度で、支障はなかった。

味覚障害と嗅覚障害が少しあったかもしれない。コーヒーを飲んだとき、香りがしなくて「あれっ?」と感じ、またカレーを食べたときにも香ばしさがなくて「あれっ?」と思った。感覚が全くなかったわけではなく、もともと味覚は鈍感なため、本当に障害があるのかはっきりしなかったが、あれっと思う程度には変だったのだろう。日数が経ち何も気にならなくなり、元の状態に戻ったようだ。

カレーはウーバーイーツで注文したものだ。初めてウーバーを利用したが、いろいろな料理を頼めて楽しい。

 

検査キットはアマゾンでも注文して、数日ごとに試してみた。

4日目。「C」はコントロール。「T」はテストで、新型コロナウイルス抗原陽性を示す。

平熱になって1日経過しているが、ラインがくっきり現れる。

 

9日目。市の定める療養期間は発症日から7日間で、この前日に療養期間は終了している。勤務先もそれに順ずるが、自分は在宅勤務を続けた。

ラインの出方が弱まってきた。

 

12日目。

ラインは出なくなった。

 

<感染元、ワクチン>

どこで感染したかは不明。自分が会話した人で、短い会話をした店員さんなどは知る由もないが、発症した人はいない。発熱前日にサウナに行って、マッサージも受けているが、どうなんだろうか。

ワクチンは3回接種し、3回目は2022年4月だった。10か月経過し、免疫力が落ちていたのだろう。

 

<まとめ>

発熱したときにコロナかどうか自己検査するために、検査キットは常備しておこう。

検査キットがない場合は、病院か薬局に電話で相談してみよう。今回対応してくれた薬局には後日訪れ、お礼を述べたが、「大丈夫ですよ、患者さんもよく来ます」とおっしゃってた。自分であれこれ気を揉まず、相談するのがよい。

ウーバーイーツなどの宅配サービスは便利。利用しよう。

 

以上、2月の感染記でした。

 

2023年4月30日 シモキタ名人戦 ~ ボドゲ祭り

4月30日の日曜日、第12回シモキタ名人戦に行ってきた。シモキタ名人戦は、将棋、囲碁、連珠、オセロ、バックギャモンなどのゲームをプロと気軽に対戦したり、入門者が教えてもらったりすることができるイベント。下北沢駅前広場で開催され、通りがかりに覗くもよし、ちょっとプレーしてみるもよし、気軽に楽しめるボドゲ祭りだ。

第十二回シモキタ名人戦 | 下北沢東会・あずま通り商店街

今年はマスクなどコロナ関連の厳しい規制がなくなり、イベントに集まること自体が楽しい催しとなった。雨が心配されたが天気はどうにか持ちこたえ、一時的に雨がぱらついた程度ですんだ。

hochi.news

 

自分は2020年に行ったことがある。

hidsgo.hatenablog.com

その時は指導碁を申し込むのを躊躇して指をくわえていただけだったので、今回は事前にチケットを申し込み、指導碁を一局打ってもらった。なお囲碁は13路または9路盤を使用する。プロの指導碁と聞くと、知らない人はハードルが高そうに感じられるかもしれないが、先生方はみな優しく、相手のレベルに合わせて打ち適切なコメントをしてくださる。機会あれば試してみるのがお勧めだ。

 

シモキタ名人戦は参加プロも多数で豪華だが、スタッフではないプロ棋士もふらりと訪れるから見逃せない。こちらは木部夏生三段のツイート

木部さんはスタッフとして指導碁をされていたが、なんと芝野兄弟が遊びに来ていたようだ。お二人がプレーしていたのは桑野七番勝負。龍之介先生が囲碁以外のボドゲも強いことは承知しており、3年前のシモキタでは本にサインも頂いたので、今回もお見掛けすることは期待していたが、虎丸名人も訪れて、お二人で対戦されるとは。シモキタならではである。

星合志保三段も同じく芝野兄弟をツイートしていた。いや、星合さんも訪れてたんかい。シモキタ、見逃せない。

 

私はバックギャモンのコーナーで囲碁武宮正樹九段をお見掛けした。すごく楽しそうにニコニコしながら、バックギャモンプロと対戦している子供と話していた。囲碁ファンなら武宮九段がバックギャモンも強いことは知っているかもしれないが、ただ通りかかった人は、あの人がプロ囲碁棋士と気づかなかったのでは。これもシモキタならではの光景だった。ちなみにそのバックギャモンのプロは矢澤亜希子プロ。

bunshun.jp

私はバックギャモンはプレーすることはできないが、興味はある。バックギャモンと聞くと「バックギャモーンは、負けないけれど♪」という原田知世の歌声が頭に響く。80年代の曲なので、30年以上前の曲だけれど。学ぼうとしたことはあったが、続かなかったと思う。矢澤プロと小学生、そして囲碁の武宮プロの楽しそうな光景には心惹かれるものがあった。

 

初心者と達人が混じり合って楽しめるボードゲームの祭典、シモキタ名人戦。見逃せないイベントである。

 

NHK囲碁トーナメント 2023年4月9日 ~ シチョウ

新しくタッチパネル (電子ホワイトボード) を採用した今年度のNHK囲碁トーナメント、第2局では (個人的に) 待望のシチョウ解説が登場した。

右上、黒が星、白が33に入り黒がノビて白がトンだところ。このトビは白のシチョウがよくないと打てない手。

つまり黒が出て切って、左側の白石を抱えたとき、シチョウで取られるかどうか。

星合さん「(今期からタッチパネルになったので) せっかくだからやってみますか」

ということでシチョウが並べられた。

シチョウは白がよい。だから右上で白はトンだという説明。

 

このタッチパネル、ちょっと反応が遅く、パパパと素早くは並べられないみたい。おそらく軽く手が触れただけで誤って反応してしまうのを防ぐためだろう。とは言え石を置いていくよりは楽だし、並べ終わったら一瞬で元の図に戻せるから、もちろん便利だ。

タッチパネルは「計」ボタンを押すと地合い計算してくれるのだろうか。いろいろな機能を使いながらのこれからの解説が楽しみだ。

 

長いシチョウを並べる解説はときどき現れるが、最近連続した。

2月の前年度準決勝第2局

そして3月の前年度決勝

hidsgo.hatenablog.com

3月の記事にも書いたが、曖昧なところを、手間はかかるかもしれないが、きちんと解明していくのはいいですね。

 

NHK杯囲碁トーナメント 2023年4月 ~ 新セット

2023年度のNHK杯囲碁トーナメントが先週の日曜から始まった (*)。仲邑菫女流棋聖が初参戦など今回も目が離せない。囲碁もさることながら、スタジオセットが変わると予告されていたので、どうなるか楽しみだった。
(*) 先週の番組について2週目番組直前に投稿

番組オープニングの対局室。全体に明るくなった印象。(過去のセット画像を含む記事リンクをこの記事末尾に。) 対局者は、読み上げ・時計係とともに、1段上がったステージで対局となる。

対局中画像。

手前の「NHK杯テレビ囲碁トーナメント」の文字があしらわれたピンクのパネルは手前に広がっているが、番組後に司会の星合さんが斜めから見た画像をツイートに入れていて、全体の構造がはっきりした。手前に傾斜して台形型をしている。

 

星合さんのツイートにもあるが、大きく変わったのはタッチパネル (電子ホワイトボードと呼んでいた) の採用だ。変化図も番号つきでタッチで示すことができ、お絵描きもできる。これは対局の始めのほうで、お試しも兼ねてタッチパネルを使っているところ。楽しそう。

マスク着用とアクリルパネルもなくなるかと思ったが、対局者はマスクをしている。もしかしたら政府のマスク規制緩和、そしてそれに従い日本棋院も規制を緩和した3月13日以前の収録かもしれないが、自主的あるいはNHKの方針かもしれない。大盤で司会者と解説者の間のアクリル板はなくならなかった。これも規制緩和前収録かもしれないが、マスクなしで向き合って話すため、やはり必要と判断されたのかもしれない。

細かい変更では、対局盤面を見ながら解説者が解説しているとき、石の位置が赤丸で示されることがある。下図では12の八。どの位置を解説しているのかわかりにくいと番組スタッフが判断した場合、編集で加えているのだろう。

実はこのような細かい仕様の変更は、今までもアナウンスなくちょくちょく行われてはいる。

対局後には勝者へのミニインタビュー。以前は「今日の一手」があったが、しばらく局後の対局者コメントはなかった。対局者の感想を聞きたいという声があったのだろうか、復活である。

というわけで新年度トーナメントがスタートしたのだった。

 

参考までにこの3年ほどのスタジオセット。以下の記事に画像が含まれている。

昨年度決勝戦 (2022年3月)

hidsgo.hatenablog.com

2020年コロナ対策前後

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NHK杯囲碁トーナメント2023年3月19日 ~ 2022年度決勝

今年度の第70回NHK囲碁トーナメントは、3月19日に決勝戦を終えた。いつものように遅ればせながら (遅れすぎだ…)、簡単にメモ。

今回の決勝戦は、一力棋聖NHK杯と関天元の対戦。一力棋聖は3連覇がかかっており、関天元が勝てば初優勝となる。解説は井山本因坊。司会はいつもの星合三段。

対局は大激戦となった。今年度の対局で一番の激戦ではなかったろうか。とは言え具体的に石がどのように絡み合って大激戦なのかを説明する術は自分にはなく、ひたすら「大激戦だった」と述べるしかない… AI評価値では中盤で白の関天元が90%有利となったが、黒の一力棋聖は盛り返し、終盤では1手ごとに評価値が大きく揺れる場面も多く、かなり細かいらしいことが見て取れた。結局300手を越える大熱戦の末、関天元が半目勝ちし初NHK杯を獲得した。NHKでは圧倒的な力を見せる一力棋聖は三連覇ならずということで終わった。

 

対局中の両者。マスク規制緩和前の収録なのでマスクをしている。今はマスクはしなくてもよい。

 

このブログのNHK杯記事では、囲碁の内容よりも、周辺のおもしろエピソードを記録しているが、今回はシチョウを並べる本因坊。若手が伸びて来ているとはいえ、今もトップ争いに君臨する井山本因坊 (正式には本因坊文裕と呼ぶべきか) が長いシチョウを並べていき、司会の星合さんはただ見ているだけという図。ほっしーこと星合さんも「すみません、ほんとにもう、文裕本因坊にシチョウを並べさせて」と述べて、おかしかった。

シチョウは黒がいいですね。

たまにしかNHK杯を見ない人からは、なぜアシスタントは見ているだけで手を動かさないのかなどと思われてしまいそうだが、実は司会と解説者の間はアクリル板で仕切られ、星合さんは石を並べられない。コロナ仕様。個人的には、ぱっと見で気づきにくい垂直さでアクリル板が置かれているのがすごいと思う。

シチョウといえば、準決勝第2局でも解説の羽根九段がシチョウを並べる場面が3回あった。プロ棋士ならひと目でわかるであろうが、井山本因坊も羽根九段も丁寧に並べてくださった。決して面倒とは思っていないだろう。とかく「これはこうですね」と説明して、見ている人たちも「そうなのだろう」で済ませてしまいがちではある。しかし、どんな分野でもそうなのだが、何となくわかった感じはしているが実はよくわかっていないことを、具体的に手順を示して理解するということは、とても大事なことではある。

 

番組は対局のあと表彰式が行われ、来年度の番組について特に説明もなく終わった。司会は誰になるのだろうと思っていたら、星合さんがツイートした。

なんと来年度もほっしー。これは予想しなかった。司会者は3年交代で続いており、前の長島梢恵三段が4年継続、さすがに星合さんも4年務めたので交代だと思っていた。5年目とは。まあ司会者として安心して見ていられるということもあるだろうし、セットが大きく変わるようなので、番組に慣れている人にまずは担当してもらうということもあるのかもしれない。

そう、ツイートにもあるがセットが変わり、タッチパネルになるらしい。これはいろいろ変わりますね。検討図を並べるのは楽そう。シチョウも^^

 

実は講座番組「囲碁フォーカス」もタッチパネルになる。いつもはトーナメントの前に見るが、決勝戦の日は高校野球のため月曜深夜に時間が変更されたため、NHKプラスで後日見てわかった。来年度の番組紹介でタッチパネルも登場していた。

タッチパネル、マスクなし対局、アクリル板もなくなるだろうか。かなりの仕様変更になりそう。

来年度、楽しみですね。

 

仲邑菫 女流棋聖

出来事が起こった時にすぐに記事を書けないため、事後に出来事の記録としての記事となる。

2月6日(月)、囲碁女流棋聖戦で仲邑菫三段が上野愛紗美女流棋聖を破りタイトルを獲得した。13歳11か月でのタイトル獲得は、男女を通じ最年少記録となった。日本囲碁界にとって画期的な出来事だった。

www3.nhk.or.jp

仲邑菫ちゃんは10歳で特別枠採用でプロ棋士となった。実力は認められ将来を期待されての特別枠だった。本人も中学生でタイトルと取りたいと言っていた。とは言え、すぐにタイトルが取れたわけではなく、3度目の女流タイトル挑戦で獲得を果たした。本人にとっても大きな自信となる業績なのは言うまでもない。

この成功は当人にとどまらない。日本囲碁界は低迷している。中国・韓国になかなか勝てない。しかし菫ちゃんの活躍は棋士を刺激し、囲碁界全体の実力向上に寄与するだろう。そうなってほしい。

また日本では囲碁人口の減少が言われて久しい。薫ちゃんの活躍により、より多くの人、特に子供たちが囲碁に興味を持ち、囲碁界が活気づいてほしい。

 

NHKがこの女流棋聖戦を密着取材していた。

www.nhk.jp

 

囲碁というゲームについて、対局者がいかに囲碁と自分に向き合っているか、そして囲碁を取り巻く状況について、うまくまとめた番組になっていた。どうやらディレクターの小学校低学年の娘さんが最近囲碁を始め、なぜ囲碁なのか取材を始めたということらしい。現在の囲碁を取り巻く状況をよく説明している。

www.nhk.jp

 

この記事でも述べられているが、今の囲碁の世界は10年前とは大きく異なる。AI囲碁の登場により打つ手と勉強法が一変した。もはや偉い人の言うことに黙った追従するという時代ではなくなった。

アルファ碁の登場は7年前。

hidsgo.hatenablog.com

 

囲碁は格子模様の板 (碁盤)と黒石、白石だけを用い、シンプルなルールに基づいて、戦略と読みを戦わせるゲームだ。老若男女、世界中に愛好者がいる。しかしまだまだ「おじいさんのするゲーム」というイメージを持っている人が多い。そのイメージを壊すことが、起死回生の一歩ではないかと思う。菫ちゃんをはじめとして、年若い棋士や女性棋士の活躍が多くの人の心をとらえ、イメージが変わるきっかけになればよいし、そんな時がいつか来るのではないかと思う。

 

NHK囲碁トーナメント 2023年1月8日 ~ 初手天元

2023年が明け囲碁界も年明けイベントが催され、先週は棋聖戦開幕。囲碁カレンダーも動き回っている。先週のNHK囲碁トーナメントでは特筆すべきことが起こったので記録しておく。

第70回NHK杯囲碁トーナメント3回戦第五局、林漢傑八段vs山下敬吾九段。

黒番の林八段、初手天元

カンカン先生、やりましたね。NHK杯では山下九段が毎回趣向を凝らした布石を繰り出している。

hidsgo.hatenablog.com

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今回も山下九段がどんな布石にするかが注目ポイントだったが、その機先を制する意図だろうか。機先を制すれば棋戦を制す、なんてね。

解説の大橋七段も対戦前のコメントで、「山下九段がおもしろ布石を見せて、林八段がそれに対しどのような作戦に出るかが最初の見どころ」と述べていたところで、いきなりの初手天元。司会の星合三段も「おーっ」と声を上げ、「一手目は油断してましたね」と大橋七段と話すこととなった。

白の山下九段は続いて5の五、黒は次いでその下に入るという、おもしろい形からこの碁は始まった。

碁は白優勢で続き一時はAIによる勝率90%近くまでいったが、中盤過ぎから林八段がうまく打ち回したようで黒が逆転、最終的に黒の一目半勝ちとなった。

 

この1月8日の放送では昨年から1つ変更点があった。昨年まではAIの予想手は左上に座標で表示されていた。今回から小さな盤上に表示されることになった。座標は慣れればわかるかもしれないが、盤で見た方がわかりやすい。

NHK杯は毎回面白いことが起こるが (というかどの囲碁対局もドラマはあるが)、これは特別なサプライズだったので、1週間遅れながらここに記録しておく。